グロースパートナー
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2024 / 10 / 21  12:00

私のカスハラ体験記②【カスタマーハラスメント】を学ぶ

厚生労働省でもカスハラ対策について

いろいろと情報提供されていますが、

まさに今、注目のホットトピックって感じですね。

 

前回は、某回転寿司チェーン店で私がカスハラ寸前だったお話をしましたが、

今回は逆にカスハラを受けそうになった話をお届けします。

 

遡ること23年前、まだ銀行員3年目の時です。

 

当時、当然ながら「カスハラ」なんて言葉は存在せず、

私も若さゆえの無鉄砲ぶり全開で仕事してました笑

 

今回の話を一言で言うと、

顧客に殴られそうになった話です。

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何があったかというと…

住宅金融公庫、通称「住公」(今の住宅金融支援機構)

この返済が滞っているお客様から殴られそうになったんです。

 

「住公」って中低所得者層向けの政府支援の住宅ローン制度で、

審査が比較的ゆるいことから、

返済が遅れる人も結構いたんですよ。

 

そんな延滞してるお客様の督促を、

家も建てたことがない、

大きな借金をしたこともない、

まして結婚もしていない

当時25歳の若造の私が担当してたわけです。

 

毎日、心の中では

「返せないなら借りるなよ!」

「くそが!」

「また嘘つきやがって!」

なんて文句を言いながら仕事してたんです。

 

そんな中、

数カ月も延滞して連絡が取れないお客様にブチ切れて、

督促状に赤ペンで支払い期限をグルグル囲んで強調して

送りつけたんです。

 

これが、今思えば火に油を注ぐ行動だったんですよね。

 

ある日そのお客様が突然「木貞はいるか!?」って、

ATMコーナーに乗り込んできました!

 

対面すると、びっくり。

 

土方のお仕事らしく、

腕が丸太みたいに太いんですよ!

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「お前が木貞か?!なんだこの手紙は!赤ペンで脅しやがって!!」

 

「こっちだって、返済のために色々と苦労してんだよ!」

って、めちゃくちゃ怒鳴られて、

完全にビビって何も言えませんでした。

 

そして「ぶち殺すぞコノヤロー!」って腕を振り上げた瞬間、

「あ、これ絶対殴られるな…」って覚悟しました。

 

結果的に威嚇で終わったんですが、

心臓バクバクで、銀行員人生で一番怖かった瞬間です。

 

その後、上司が素早く仲裁に入ってくれて場は収まりましたが、

若気の至りって怖いですよね。

 

完全にミナミの帝王・萬田はん気取りで

督促の仕事をやっちゃったわけです。

 

当然、上司からはこっぴどく叱られて猛省しました。

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以降、感情を抑えて相手の状況も考えながら

かつ淡々と督促業務をすることを心掛けましたよ…。

 

さてこの話、ほろ苦い思い出なんですが、

今でもお客様に悪いことをしたなって思っています。

 

ただ、これだけで終わると美談っぽくなるので、

カスハラの視点で見てみるとどうなるのか、ちょっと考えてみました。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

厚労省が示すカスハラの要素は3つあります。 

1.要求内容の妥当性】 

2.手段・態様の不相当性

3.労働者への影響

 

それぞれ見ていきましょう。

 

1.要求内容の妥当性

お客様は「ふざけた督促の手紙よこすなよ!」

と言ってるわけですが、

これは当然の要求であり妥当だと思います。

 

「延滞をなかったことにしろ!」だったら、

それは無茶苦茶な要求なので、

妥当性はないってことになります。

 

2.手段・態様の不相当性

ここはちょっと引っかかります。

 

暴力こそなかったものの、

「ぶち殺すぞコノヤロー!」って、

暴力的な言葉を使ったことは事実です。

 

とは言え、

一生懸命どうにかしようとしてる最中に

銀行からあんな手紙貰ったら、

暴言を吐きたくなる気持ちも理解できます…

 

3.労働者(私)への影響

「恐怖を感じたかどうか?」っていう点では、

正直めちゃくちゃ怖かったです…

 

でも、その後の仕事のパフォーマンスに悪影響はなく、

むしろ教訓を得た出来事でしたので、

結果としては問題なしですね。

 

でも、もし私が精神的に脆くて、

そのままうつ病を発症してたら、

カスハラということになったかもしれません。

 

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個人的には

「お客様に申し訳ないことをしたな」

と本気で反省してますが、

そんな感情をいったん横に置いて

カスハラという視点で見ると、

こういう結論になるんですね。

 

銀行員時代のネタは

まだまだたくさんあります笑

 

次回もお楽しみに♪

 

2024.11.21 Thursday