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あらためて感じた「研修講師としてのやりがい」③
前回は、社員研修にありがちな「3つの弱点」についてお話ししました。
その3つの弱点とは…
①経営者が研修を怪しんでいる(「研修では社員は変わらない」と思ってる)
②やる気ゼロの社員がいる(こっそり仕事をする、講師に反発する…)
③ 一回ポッキリだと効果なし(学びを忘れちゃうパターン)
ですが!
これらの弱点を吹き飛ばすくらい、社員研修には「価値」があります。
今日は、その「研修の3つの価値」についてお伝えします。
【①受講者同士のコミュニケーションの質が高まる】
私が行う研修は、よくある“知識詰め込み型”ではありません。
ひとつの理論や考え方をネタに、みんなで考え、話し、気づき合う、
そんな“対話型”の研修です。
言ってみれば、社員同士が「深い会話」を交わすためにネタを提供しているわけです。
たとえば…
「あそこの店のパスタが美味しい」
「辛い食べ物には目がないのよね~」
こんな会話も互いを知るためには必要なのですが、
お互いが成長し合うような会話ではありません。
「自分は〇〇が苦手。でも克服したい」
「じゃあ自分の得意を活かして、サポートするよ!」
「この理論、うちの現場でも試してみたいな」
「あなたの考え方に刺激を受けた!真似してみる!」
こんな会話が自然と生まれたら、それはお互いに成長している証です。
その会話を引き出すための有効な手段が社員研修なんです。
【②同じ悩みを持つ仲間がいることに安心する】
職場って、どこか「弱音を吐いたら負け」みたいな雰囲気がありますよね。
でも人間ですから、悩みがあったっていいんです。
・成果が出ない
・上司と合わない
・自信がない
でも心のどこかで、
「こんなことで悩んでるの、自分だけかも…」と感じてしまう。
そんな時、研修でポロッと打ち明けてみたら…
「えっ、私も同じこと思ってた!」「それ、めちゃくちゃ分かる!」
そんな共感が起きることがあります。
これは決して“傷のなめ合い”ではなく、
「安心して前に進むためのステップ」なんです。
「自分だけじゃない」と知ることで、人は驚くほど前向きになれるものです。
【③学びを“共通認識”にできる】
たとえば、こんな理論があります。
タックマンモデル
「グループ(ただの集まり)が、本当のチームになるには【混乱期(対立)】を乗り越えることが必要!」
…これを、職場の1人だけが知っているのと、
みんなが知っているのとでは、全然違います。
みんなが知っていれば――
「今、うちら“混乱期”かもね。でもこれはチームになるための大事な過程だ!」
と前向きに捉えられる。
逆に1人だけだと、
「なんで誰もわかってくれないんだ…」と孤立して終わってしまいます。
要するに、
「共通認識」=「進化をスムーズにするためのもの」
だからこそ、
「あの人だけ参加した研修」ではもったいないわけです。
できればチーム単位、なんなら全員で研修を受けるのがベストなんです。
極論言えば、
「管理職研修だとしても、パートさん含めて全員で受けた方がいい!」
とさえ思っています。
その方が、管理職の苦悩や使命に対する理解も深まりますし、
結果として、職場が丸ごとレベルアップするからです。
ということで、
私はこれからも、社員と会社の「幸せの一致点」を拡げるべく、
社員研修の価値を伝え続けていきたいと思います。
そして、研修を企画する人事部がない中小企業の経営者にとっての「右腕」として、
社員の可能性を引き出す「黒子」として、
誇りを持ってこの仕事に取り組んでいきたいと思います(^.^)