ブログ
「社員さんと面談するときは○○が大事~後編~」
前回は、社外の第3者が社員さんと面談するときや
上司が部下と面談をするときに大事になる「前置きトーク」について説明しました。
具体的には、面談の「前置きトーク」で
次のことを伝えることが大事だとお伝えしました。
・会社は会社のビジョン実現を目的として経営をしていること
・社員は自分の幸せを目的として仕事をしていること
・お互いの目的が多少なりとも一致しているので、あなたや他の社員さんはこの会社で働いていると思われること
・今後はその一致している範囲を拡げていきたいと会社は考えていること
・今回の面談はそのための意見交換の場であること
・話した中で会社側に伝えて欲しくないことがあれば伝えないこと
これでほとんどの面談は上手くいくようになるのですが
それでも社員さんから信頼を得ることができず
「この社労士はいい感じのこと言ってるけど
本当は私たち社員の敵で、社長の味方なのでは?」
と思われることがあります。
特に私のような社外の第3者が面談相手だと
その社員から
「あなたたち社労士は会社と契約して会社からお金をもらっているから
どうせ会社の味方なんでしょ?」
と言われることがあります。
これは一番言われたくないですし、相当焦りますよね…
「そうじゃないです。私は本当にあなたの立場になって考えて…」
「それはそうですけど、それとこれとは別で…」
こんな感じで、その場を取り繕うようなことを伝えても
一度疑念を持たれた社員さんには響かないでしょう。
そこでの切り替えしに一番大事になるもの
それは「ビジョン」です。
「ビジョン」とはなにか?
それは会社が掲げる経営理念の一部のことで、私のような社労士であれば
「なんのために社労士をしているの?社労士としてなにを実現したいの?」
という問いに対しての答えのことです。
例えば
「会社の健全な発展を人事の面からサポートする」
というビジョンがあれば、そのビジョンへの想いを語り、
今回の面談が自分のビジョンにとってどのような意味があり
面談相手の社員さんにとってどんなメリットがあるのかを力説するのです。
私の場合であれば
「私は『経営者と社員が心から感謝の言葉を伝えあう風景を日常にする』
というビジョンを掲げています」
「社長が『うちの会社を選んでくれてありがとう』社員が『この会社に入ってよかったです、ありがとうございます』
とお互いに感謝の言葉を伝えあう風景が見られるような会社になるようサポートするのが私のビジョンなんです」
「ただ、労使間にはお互いの立場の違いから生まれるギャップというのが存在し、
そのギャップを解消するためのコミュニケーションも不足しています」
「それにより、ボタンの掛け違いのようなことが起こってお互いに不信感を感じて、
お互いに不満を言っていることのほうが多いのです」
「そのような状態を解消し、お互いに感謝の言葉を伝えあうようにするのが私の役割であり、
その役割の1つとしてこの面談を行っているのです」
これらを心を込めて力説します。
私の経験上、ここまでいけば
「なんかよくわからんけど、発言に一応の説得力はあるし
迫力も感じるし、信頼していい人なのかも知れん」
みたいな感じで納得してくれます。
ビジョンを伝えるというのは、
テクニック度外視で自分の想いを相手にぶつけるということであり
そのビジョンが共感を得れるようなものであれば人の心も動くのでしょう。
私はこのビジョンなどの言語化を経営者向けにサポートしているのですが
これが固まると経営者はブレにくくなるのを感じます。
そして、何か困った時にこのビジョンに立ち戻ることで
どのように進むべきかの迷いがなくなります。
また、このビジョンが共感できるものであるほど
お客様にも社員にも支持されやすくなります。
社員面談というテーマで、本筋とはそれてしまった感じですが
結局のところ
「何を言うのか?」
と
「誰が言うのか?」
この2つが人を動かすうえで大事なことなんだなと改めて感じました(^^)
「社員さんと面談するときは○○が大事~前編~」
それについては、次回のメルマガでお伝えしたいと思いますので、お楽しみに(^^)
先日、社外の第3者として
とある会社の社員さんと面談を行ってきました。
聞き出したいことが次の2つでした。
・給与など処遇に関する希望
・会社の働きやすさに関する意見
ただ、その社員さんとは初めて会うので、
信頼関係もなにもありません。
「なんのための面談だろう?」
という疑問がその社員さんにもあったと思います。
そんな状況で、さっきの2つの質問をストレートにぶつけても、
「社外の第3者にどこまで本音を話していいのだろう?」
と警戒されて、差し障りのない会話が続き、
本当に聞きたかったことが聞けないまま終了というのがオチです。
これは社外の第3者に限らず
上司と部下での面談においても同じことが言えます。
過去に何度もお客様の会社の社員さんと面談を行ってきましたが
中には頑なに喋ってくれない人もいました。
「どうやったら面談が有益なものになるのだろう?」
「安心感を与えるための何かしらの工夫ができないものかな~?」
と考えました。
そこで色々と勉強して行き着いたのが「前置きトーク」です。
「前置きトーク」とは本題の前に相手に安心感を与えるトークのことです。
社員さんとの面談での「前置きトーク」として
以下のことを伝えるようにしました。
・会社は社長のビジョン実現を目的として経営をしていること
・社員は自分の幸せを目的として仕事をしていること
・お互いの目的が多少なりとも一致しているので、あなたや他の社員さんはこの会社で働いていると思われること
・今後はその一致している範囲を拡げていきたいと会社は考えていること
・今回の面談はそのための意見交換の場であること
・話した中で会社側に伝えて欲しくないことがあれば伝えないこと
これらを口頭で伝えるのが難しい場合は
書面に落とし込んで社員さんに渡して、一緒に読み合わせすることもあります。
このように社員さんとの面談時に必ず「前置きトーク」をするようになってからは、
面談の意図が誤解なく伝わるようになり、安心して私にお話しをしてくれるようになりました。
皆さんも、社員さんと面談する際にはこの「前置きトーク」を工夫してみてはいかがでしょうか?
ただですね、この「前置きトーク」
正直なところテクニック的な色合いが強いです。
なので社員さんから
「この社労士はいい感じのこと言ってるけど、本当は私たち社員の敵で、社長の味方なのでは?」
という更なる疑念を持たれることもあります。
特に私のような社外の第3者の場合、実際に
「あなたたち社労士は会社と契約して会社からお金をもらっているから、どうせ社長の味方なんでしょ?」
と言われたことがあります。
これを言われたら焦りますよね…
そこでこの最悪の場面に備え、もう一つ準備しておきたい大事なことがあります。
むしろこっちのほうが個人的には大事だと思っています。
それについては、次回のブログでお伝えしたいと思いますので、お楽しみに(^^)