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そもそも「リーダー育成研修」ってなんなの?その4~中小企業で階層別研修をしないほうがよい理由~
前回のブログで、
私が実施しているリーダー育成研修の
3つの要素についてをお伝えしました。
⑴管理職というリーダー職の社員をより良いリーダーに育てる
⑵次世代のリーダー候補にリーダーに必要な思考を学んでもらう
⑶リーダーを支える社員、リーダーに仕える社員に
リーダーがやっていること、やろうとしていることに理解と関心を示してもらう
そして、
中小企業の経営者さんから
「体系立てて管理職を育てていきたいから、
階層別研修をお願いしたい」
と依頼されても
「一部の管理職の社員だけではなく、
新入社員も含めた全社員を集めて研修をしましょう」
と提案していること、
そして
私自身は中小企業では階層別研修をしないほうがいい
とすら思っていることをお伝えしました。
「なぜ中小企業では階層別研修はしないほうがいいの?」
これについては
ちゃんとした理由が3つあります。
①階層別研修に意味がないから
②今の管理職は昔より大変だから
③全員で学んだほうが効率がいいから
今回は
③全員で学んだほうが効率がいいから
これについてお話ししようと思います。
前回のブログで
②今の管理職は昔より大変だか
についてお話ししました。
そんな忙しくて大変な管理職だけに
管理職の役割を担わせ、
管理職としての立ち振る舞いを求めるのは
酷だと私は感じるわけです。
別の言い方をすれば
「終身雇用・右肩上がりの給料が
約束されているわけでもないのに
求められる役割が多すぎて割に合わない」
とも言えます。
ではどうすればいいのか?
それは、
「社員全員がリーダーとしての思考や立ち振る舞い、
リーダシップやマネジメント理論を学ぶ」
ということです。
これが一番効率がいいのです。
なぜか?
逆の言いかたになりますが、
管理職研修は効率が悪いからです。
管理職研修で学んだ内容について
部下に伝えたり、
部下の理解を得るのを
上司は「面倒くさい」と思っています。
そもそも
上司が管理職研修で学んだ内容を
その部下たちは知りません。
上司が管理職研修で学んだことを
部下たちに伝えようとしても、
上手く伝えることができなかったりします。
そりゃそうです。
何時間もかけて得た学びを
数分で部下に伝えようとするわけなので、
同じ情報量になるわけがないのです。
そうすると、
その上司は
「伝えるのもめんどくさい」
「やらなくても誰からも怒られない」
という感じで、
日々の忙しさにかまけるようになり
段々と学びを実践しなくなります。
上司だってやらなきゃいけないことが目の前に山積みです。
得られるかわからない不確かな将来より、
目の前のこなすべき仕事に目がいくのは当然です。
そのうち
「研修での学びなんで机上の空論だ」
というような思考になります。
だとしたら、
どうすればいいのでしょう?
それは、
上司が学んだ内容と同じものを
部下も一緒に学んじゃえばいいのです。
一緒に学んで、課題を共有し、
上司の実践に対して
部下が理解を示しやすくなる状況を作ればいのです。
応援者が側にいるのは
とても心強いものです。
あれこれ説明しなくても
既に説明を受けている仲間が側にいるのは
とても気持ちが楽なんです。
そうすると
研修での学びを実践しやすくなります。
そしてこれだけじゃないんです。
もう一つ素晴らしい効果があります。
それは、
「若者が管理職になりたがらない」
という悩みも解決することができるのです。
若者は「管理職がコスパが悪い」と思ってます。
自分のこと以外に
他人の面倒を見なきゃならない、
トップと部下の間を取り持たなければならない、
つまり面倒に感じるわけです。
けど、管理職になる前に
リーダーシップやマネジメント理論に
関心を持たせることができたらどうでしょう?
きっと実践したくなるはずです。
給料を増やすために管理職になるのではなく、
「管理職になってマネジメントにチャレンジしたい」
という気持ちで管理職になるための仕掛けをすればいいのです。
「なぜ中小企業では階層別研修はしないほうがいいの?」
という理由を数回に分けてお届けしましたが、
いかがだったでしょうか?
「今の管理職を成長させたい」
「次世代のリーダーを育成したい」
そのようなお悩みを抱えた中小企業様を
グロースパートナー社労士事務所では支援しています。
お困りのことがあれば
ぜひお声掛けください(^^)