グロースパートナー
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2024 / 11 / 11  12:00

私のカスハラ体験記⑤【カスタマーハラスメント】を学ぶ

前回は【トラベラーズチェック販売事件】をお話ししました。

 

今回も銀行員時代の話ですが、

これはかなりインパクトが強く、

今でもあの瞬間は鮮明に覚えています。

 

今までのお話しはカスハラとしては

イマイチだったかも知れませんが、

今回の話は「カスハラの典型的パターン」と言えます。

 

題して【カードローン否決事件】です。

 

さて、時は私が28歳、

北九州の支店でローン窓口を担当していた頃のことです。

 

カードローンというのは、

個人の方が自由に使えるローン商品。

 

住宅ローンやマイカーローンと違って、使い道は完全に自由。

 

しかし、その分、少々金利はお高めに設定されております。

そんなある日、窓口にやってきたのは1人の中年男性。

 

彼からカードローンの申し込みがあり、

私はせっせと審査に出しました。

 

そして翌日…

 

【結果:否決】

 

つまり、残念ながら審査に落ちたということです。

 

で、その旨を中年男性に電話連絡すると…

 

「ちょっと窓口に行くから、話を聞かせろ」とのこと。

 

まぁ、想定の範囲内です。

 

で、その男性が窓口にやってきて、

真剣な眼差しで「なぜ否決だったのか?」と質問。

 

私は丁寧に説明しました。

「年収や勤務歴、過去の返済状況などを総合的に判断しての結果です」

と、説明し終わった瞬間、彼は無言のまま

名刺を私の目の前にそっと差し出しました。

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その名刺に書かれていたのは…

「〇〇連盟」

 

「あれれ? これはもしかして⁉️」

 

 そう、いわゆる「えせ同和行為」でした。

 

「えせ同和行為」とは、同和問題を口実にして、

不当な金銭や特別な扱いを要求する行為のこと。

 

実際の差別解消とはまったく関係なく、

ただ相手を脅すためだけの手法です。

 

入社時研修で一通り学んではいましたが、

自分が体験するとは夢にも思いませんでした。

 

しかし、「ここでビビってはいけない!」と思いつつ、

内心では「どう対応すればいいんだ??」と焦っていました。

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なので上司に即報告。

 

すると、上司はさすがの対応で、

その男性に毅然と対応し帰っていただきました。

 

北九州や筑豊では、何かと物騒な話も聞きますが、

「やっぱり大変な土地柄だな…」としみじみ感じた出来事でした…

 

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このお話しをカスハラの視点で分析してみましょう!

 

厚労省が示すカスハラの要素は3つあります。 

【1.要求内容の妥当性】 

【2.手段・態様の不相当性】

【3.労働者への影響】

 

それぞれチェックしていきます。

 

1.要求内容の妥当性

今回は何も具体的なことは要求されていませんが、

「【否決】を取り消せ!審査を通してお金を貸せ!」

と言いたいわけです。

 

お金がなくて苦しい状況であれば、

そのように要求したくなる気持ちは理解できます。

 

結局のところ

銀行ってお金を貸す貸さないを決めるわけなので、

銀行の「貸さない」という決断に納得いかなければ

「貸してくれ」って言いたくもなるでしょう。

 

妥当性については微妙という感じです。

 

 

2.手段・態様の不相当性

ここは完全アウトでしょう。

 

名刺を突き出して脅すのはダメでしょ。

 

これ、「俺は面倒な存在だから、逆らうなよ?」って

暗に言ってるようなもの。

 

手段としては完全に不相当です。

 

3.労働者(私)への影響

確かにギョッとしたし、

内心は「大声出されるんじゃね?」とドキドキ。

 

しかし、それで仕事に支障が出るかといえば、特に影響なし。

 

なので問題ないですね。

 

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今回の話は、

まさに「要求の仕方が完全に度を超えている」パターンで、

典型的なカスハラ事例です。

 

さて次回は、私のちょっとした癖が原因でお客様に怒鳴られ

ついには取引解消にまで至った悲しい事件をご紹介します…

 

次回もお楽しみに♪

 

2024.11.21 Thursday