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講師なのに気づかされた──研修という場の奥深さ
アコギでスピッツの「チェリー」を練習していますが、
さすがに少し飽きてきたので、
最近は「ロビンソン」も練習メニューに加えています。
どちらも似たようなストロークパターンなのですが、
よく聴くと微妙にニュアンスが違っていて、
その“微妙な違い”を出すのが異常に難しい…
しかも、練習後はなぜか我が家の愛犬、
ポメ柴のふくちゃんの機嫌が悪くなることが多く、
「下手くそな音楽を聞かされてストレスなのかな…」
と、ちょっと反省してました。
でもふと思ったんです。
スピッツって「犬」なんですよね。
もしかしてふくちゃん、
「ほかの犬の歌なんか聞きたくないワン」
って怒ってるのかもしれません笑
さて本題です。
先週末は、まさに怒涛の4日間でした。
水曜日から土曜日まで、
4日連続で異なるテーマの研修を
担当させていただきました。
水曜:コミュニケーションスキル&チーム力向上研修(2時間)
木曜:リーダー育成研修(2時間)
金曜:人間力向上研修(2時間)
土曜:カスタマーハラスメント&パワーハラスメント予防セミナー(1.5時間)
さすがに体力的にも堪えましたが、
実は一番疲れるのは、
当日までに行う「研修のシミュレーション」だったりします。
私は事前に研修当日の時間配分をエクセルに分単位で打ち込み、
どの場面でどれくらい意見交換を入れるか、
もしも話が盛り上がりすぎて時間が押した場合はどこをカットするか、
という調整プランまで作っています。
さらに、受講者の方が予想外のアクションや発言をした場合に、
どう受け止め、どうつなげるかといったシーンの対応も
頭の中でシミュレーションしています。
まあ、それを“妄想”するのが
意外と楽しかったりもするのですが(^.^)
ちなみに私が行う研修は、
一般的にイメージされる「一方的に話す授業型」の研修とは
少し異なります。
事前に受講者の情報を把握したうえで、
経営者の方にも可能な範囲で一緒にご参加いただいています。
少人数規模の会社の場合、
経営者の方には、単に「見学者」としてではなく、
社員と同じ受講者の一人として参加していただいています。
あえて“社長”という役割を強調せず、
フラットな立場で意見交換をしてもらうことで、
普段届きにくい社長の想いが、
自然と社員に伝わっていくからです。
実際、朝礼などで一方的に語られる社長のメッセージは、
社員にとって“流れてしまう”ことも多いです。
けれど研修のように、
皆が自分や会社について真剣に考えている場であれば、
同じ言葉でもスッと心に届くのです。
また、研修が終わったあとは、
経営者の方と振り返りの打ち合わせを行ったりしています。
「どの社員の発言が印象的だったか?」
「気になる言動、重要なサインはなかったか?」
「今後、会議で取り上げるべきテーマは何か?」
こうした対話を通じて、
研修が単なる“学びの場”ではなく、
経営の現場に即した“実践の場”として
機能するよう意識しています。
今回の怒涛の4日連続研修を通じて改めて強く実感したのは、
研修とは単なる知識のインプットの場ではないということ。
受講者が自分自身や会社と真剣に向き合い、
普段言えないことを言葉にし、
他者と共有し、考えを深める。
そして、経営者がその“対話の中身”を
現場に活かしていく。
つまり研修は
「組織を動かすヒント」を引き出し、
次のアクションを生み出す
起点となる“実践の場”なのです。
今後もそんな気づきと変化を引き出せる研修を、
丁寧に設計・提供していきたいと思います(^.^)