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私のカスハラ体験記⑥【カスタマーハラスメント】を学ぶ
前回は、銀行員時代の【カードローン否決事件】をお話ししました。
今回も銀行員時代の話です。
よく考えたら、銀行員時代っていろんな出来事があったなと笑
今回は私のちょっとした癖が原因でお客様に怒鳴られ
ついには取引解消にまで至った悲しいお話しです…
題して【口角クレーム事件】です。
さて、またまた私が28歳、
北九州の支店でローン窓口を担当していた頃のことです。
ある日、若いご夫婦が新居購入のために住宅ローンを申し込みにいらっしゃったんです。
事前審査も問題なく通過し、
「よし、ここからはスムーズに本審査に進むだけだな」
と安心していました。
ご夫婦が再び来店され、旦那さんが住宅ローンの申込書に記入を始めたときのこと。
私は普段通り対応していたつもりだったのですが…
実は、当時の私には笑顔の時に【右の口角だけが上がる】という癖がありました。
特に意識してやっていたわけではなく、
自然に出る微笑みが右寄りだったんですね。
人によっては顔を引きつらせているように見えたりするわけです。
記入が終わりかけた頃、
突然、旦那さんがムッとした表情でこちらを睨んできました。
え?何かミスでもあったのかと焦っていると、
彼はこう言い出したんです。
「その表情はなんですか!?」
「あなたは私を見下しているのか?」
え…まさかの表情へのクレーム!?
と一瞬固まりました。
そして旦那さんは、
「気分が悪いので、申し込みはしません!!」
と怒鳴って帰ってしまったんです。
奥様も、何も言わずに後を追って出ていかれました。
慌てて上司に報告すると、「お詫びに行こう」との指示が。
私と上司は急いで手土産にお菓子を準備し、
ご夫婦のお宅を訪ねることに。
しかし、玄関先で謝罪の言葉を並べても、
「もういいですから!」とドアを閉められてしまい、
その後、連絡も取れずじまい…。
あの時、もし口角の左右バランスをもっと意識していたら、
結果は変わっていたんでしょうか…
無意識の癖が、まさか表情が、
こんな形でお客様との関係に影響を与えるなんて、
思いもよりませんでしたね。
みなさんも日頃のちょっとした癖にはご注意を。
意外なところで影響を受けることがあるかもしれませんよ。
ちなみにですが、
もちろん、今はその癖は完全になくなりましたよ(^.^)
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これは私に非があるような感じがしますが、
一応カスハラの視点で分析してみましょう。
厚労省が示すカスハラの要素は3つあります。
【1.要求内容の妥当性】
【2.手段・態様の不相当性】
【3.労働者への影響】
それぞれチェックしていきます。
【1.要求内容の妥当性】
要求としては、
「表情をどうにかしろ!」でもなく、
「金利を安くしろ!」でもない。
「あなたとお付き合いしたくないので、住宅ローンはおたくの銀行のお世話になりません」
ということ。
まだ一銭もお金を銀行に払っていないし
取引も契約も始まっていない。
ただただ、表情が気に食わなかったので、
審査の申し込みをしないと宣言されたわけです。
嫌々お付き合いすることを避けたい気持ちは
妥当なものだと思います。
【2.手段・態様の不相当性】
一方的に大声を出して帰ったことについては
相当性に問題がないとは言えないでしょう。
とは言え、人間誰しも感情的になることもありますし、
私を侮辱しようという意図もないので、問題なしと判断します。
【3.労働者(私)への影響】
実はこの出来事、けっこう落ち込みました…
私のビジュアルについてのクレーム、
それが服装とかならいいんでしょうが、
私の表情のことなので、自信喪失したのも事実です…
実は事件後に上司からも
「お前の表情は人を不快感を与える時がある」
と注意されました。
「いやいや、それならそう思った時に注意しろや!」
と逆ギレしそうになったのを覚えています。
うーん、この出来事が今起こったとして
私が病んでいたらどう判断されるのでしょう…
お客様の言動は行き過ぎたものではないので、カスハラにはならないでしょう。
だとすると、接客に適性がない、顧客対応にセンスがないということで、
配置のミスマッチが生んだ悲劇ということになりますね。
とは言え、その後に法人営業もしましたし、
今も経営者や人事・総務部長と商談や打ち合わせをしたり、
社員研修で受講者とお話しすることもあるので、
あの頃から数倍も成長したんだと思うようにしています笑
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今回の話は今の時代ならカスハラと言われそうな事例ですが、
突き詰めていくと、配置のミスマッチの問題として落ち着くのかなと感じます。
皆さんはどのように感じましたか?
さて次回は、
マニュアル通り、法令通りの100点満点の対応をしたら
お客様がキレて成果を逃してしまったという
後味の悪い事件をご紹介します…
次回もお楽しみに♪