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NHKのど自慢予選で気づいた「聴く姿勢」のつくり方
実はうちの次女が、
NHKのど自慢・佐賀県大会にノミネートしました。
最初は書類選考。
それもなぜか通過し、いよいよ予選へ。
この予選を通過すると本選に出場でき、
その本選の様子がNHKでテレビ放送されます。
ただ、この予選がなかなかの狭き門でして――
予選参加者:約250名
本選出場者:20名
倍率12.5倍
合格率8%
社労士試験と同じくらいのなかなかの難関です。
■■ボイストレーニングまでして挑んだ予選
次女が歌うのは、中島みゆきの「糸」
しかも、ボイストレーニングの先生にお願いして練習していたとのこと。
次女は合唱部でソプラノ担当。
一方、「糸」は出だしがやや低音で、どう考えてもミスマッチです(笑)
「なんで糸を選曲したんやー!」と次女に伝えると、
「選曲しくった」と一言(笑)
■■予選会ならではの空気感
予選は歌のタイトルの「あいうえお順」で進行。
「い」から始まる「糸」は、比較的早い順番でした。
ちなみに5番目くらいで、
斉藤和義の「歩いて帰ろう」を歌っていた人がいたのですが、
「どこかで見たことあるな…」と思ったら、昔のお客さんでした(笑)
こういう偶然も、なかなか面白いものです。
■■前にいたのはまさかの強敵
「糸」を歌うのは次女を含めて2人。
そして、次女の前に歌ったのが大人の男性。
これが――めちゃくちゃ上手い。
正直、親としては
「これはまずい…」と不安になりました。
■■いよいよ次女の出番
ついに次女が歌い出しました。
「な〜ぜ〜めぐりあうのかを〜」
やはり低くて、少し歌いにくそう。
ただ、後半にいくにつれて声が出てきた。
「お、悪くない!」と思ったものの、
やはり前の男性が上手すぎて、
「少しかすむかもしれない…」
そんなことを考えながら見ていました。
しかし、文化会館の大ホールでソロで歌うというのは、
それだけでも大したものです。
私にも合唱の経験がありますが、
合唱は大人数で歌うので、もちろん緊張はするものの、
ひとりで歌うのとはまた違います。
それに比べて、あの大ホールでたったひとり、伴奏に合わせて歌い出すというのは、
想像しただけでも卒倒しそうになります。
そう考えると、
「次女はすごい経験をしたな」
「案外、肝が据わっているんじゃないか」
と、親として感心してしまいました。
■■結果はどうだったのか
結果は落選。
本選には進めませんでした。
ちなみに、あのめちゃくちゃ上手かった男性も落選。
昔のお客さんも落選。
■■歌の上手さだけでは決まらない世界
ここで改めて気づかされたのが、
「NHKのど自慢は、歌の上手さだけでは決まらない」
ということ。
どんなに上手くても落ちるし、めちゃくちゃ下手でも通ることがある。
どうすれば攻略できるのか分からない、ある意味“無理ゲー”のような世界。
どんなに人の10倍、いや100倍頑張っても報われる保証がない、
「努力は必ず報われる」が否定されるなかなか残酷なエンタメです(笑)
でも、だからこそエンタメとして成立しているんだと思います。
■■本当の気づきはここからでした
さて私はこの日、
50人くらいのカラオケを黙って聴いたことになります。
ここでひとつ正直な話をします。
私はカラオケで歌うのは好きですが、
人のカラオケを聴くのはあまり好きではありません(笑)
カラオケではたぶん多くの人が、
「早く自分の番にならないかな」と思っているはず。
■■でも、この日は違いました
50人の歌を聴いて、「嫌だったか?」というと――
嫌じゃなかったんです。
むしろ楽しかった。
「なぜだろう?」と本気で考えました。
■■答えは意外とシンプルでした
それは、
最初から「自分は歌えない」と分かっていたから(笑)
つまり、
・予選を聴きに行く
・他人のカラオケを聴く場である
・自分は絶対に歌えない
この前提があったからこそ、
“聴く姿勢”が自然と最初からできていたということです。
■■研修やコミュニケーションも同じ
この体験を通して感じたのは、
普段のコミュニケーションや、私の仕事である研修にもそのまま当てはまるということ。
どれだけ良い話をしても、
・聴く気がない
・自分ごとになっていない
状態では、話し手の話はただの
「他人のカラオケ」と同じということ。
だからこそ大事なのは、
「相手の“聴く姿勢”をどうやってつくるか?」
なんです。
・前置きで関心を引く
・問いかけで考えさせる
・自分ごとに変換させる
こうした工夫がなければ、
どれだけ中身が良くても届きません。
今回のど自慢の予選会、
次女にとっては残念ながら落選という結果でしたが、
私にとってはかなりの学びがあり、なんだか少し申し訳ないような気持ちにもなりました(笑)


