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バレー観戦で感じた「訂正可能性」の大切さ
以前のブログで、小学校・中学校・高校と一緒だった幼なじみの友人A君のお話をしたことがあります。
A君はとにかく自分の趣味に人を巻き込むのが大好きです。
その一方で、人から巻き込まれるのを極端に嫌います(笑)
そんなA君に以前、女子バレー・久光スプリングスの試合観戦に半ば強引に連れて行かれた話を書きましたが、
ついに第2回目の巻き込まれがやってきました!
今回はA君に加えて、久光スプリングスの社長と
大学時代からの知り合いだという長崎在住のB君も一緒です。
しかも試合会場では、B君と社長が偶然ばったり再会するという嬉しいハプニングまであり、
試合開始前からなかなか良い雰囲気でした。
そして肝心の試合ですが、今回あらためて大きな気づきがありました。
それは、インかアウトかの判定が、
動画判定によって頻繁に簡単にひっくり返るということです。
審判もラインズマンも「イン」と判定したのに、動画では「アウト」
逆に「アウト」と思われたものが「イン」に変わる場面もあります。
それを見ながら、ふとこんなことを思いました。
「これ、AIが審判したほうがいいんじゃないか?」
もちろん、審判やラインズマンは真剣に判定しているわけですが、
プロの試合ですらこれだけ判定が覆るのです。
となると、動画判定のないアマチュアの試合など、
実際にはかなり多くの微妙な判定があるのだろうと思います。
特に男子の試合のようにボールスピードが速くなると、
もはや人の目だけで正確に判定するのは相当難しいのではないでしょうか。
実は私自身、バレーボールの判定に関して、少し苦い思い出があります。
中学1年生のとき、私はバレーボール部に所属していたのですが、
ある試合で女子の公式戦のラインズマンを担当したことがあります。
そのとき、私の中学の隣の中学が、どこか別の学校と試合をしていました。
その隣の中学には、のちに全日本入りする満永ひとみ選手がいたんです。
かなりの強豪校でした。
その試合中、私がラインズマンとして「イン」を示した場面がありました。
すると、満永選手も含めたコート上の選手たちから
「アウトやろ!」
と詰められたことがあります。
あれは焦りました(笑)
とはいえ今さら判定をひっくり返すわけにもいかず、そのまま「イン」で押し通しました。
正直、少し怖かったのを覚えています。
ただ今になって思うのは、人間は誰でも間違えるということです。
いや、そもそもあの時本当に私が間違っていたのかどうかすら、今となっては分かりません。
そんな昔のことを思い出しながら、今回の試合を見ていて感じたことがあります。
それは、動画判定で結果が覆っても、会場全体がそれを自然に受け入れているということです。
ひと昔前なら、
「なんだあの審判は!」
「審判を代えろ!」
という空気になってもおかしくなかったかもしれません。
でも、実際にはそういう雰囲気はほとんどありません。
そこにあるのは、
「人は間違うことがあるよね」
という前提です。
そして私はこの感覚がとても大事だと思っています。
私はこれを「訂正可能性」という言葉で、
パワハラ予防研修の中でもお伝えしています。
「訂正可能性」とは、
正しいことしか許されない組織風土において、
間違いが起きることを前提に、訂正すること、中止すること、方向転換することを受け入れる考え方です。
誰にでも間違いはあります。
だからこそ最初から、
「間違ったら直せばいい」
「やってみて違ったら変えればいい」
という認識を組織の中で共有しておくことが大切です。
逆にこの「訂正可能性」がない会社はどうなるでしょうか?
昔ながらの大企業や、縦社会の色が強い会社などでは今でも
「間違ってはいけない」
「失敗したら厳しく責められる」
という空気が残っています。
たとえばドラマ『半沢直樹』に出てくる銀行のように、
結果が出なかったり判断を誤ったりすると、
激しい非難を受ける、罵声を浴びる、人格を否定される、場合によっては左遷まであります。
もちろんドラマなので誇張はありますが、
あの世界観は「訂正可能性」のない組織を非常に分かりやすく表していると思います。
そうなると、
人は強いプレッシャーの中で働くことになります。
するとどうなるか?
本当のことを報告しなくなる、
ミスを隠す、上の立場の人に迎合する、
違うと思っても反対意見を言わなくなる。
つまり、組織として必要な情報や率直な意見が上がってこなくなるのです。
これは一見すると組織が保たれているように見えても、実際にはかなり危険な状態です。
表面上は回っていても、
生産性が落ちる、メンタル不調が増える、人が辞めていく、チャレンジしなくなる、
結果として組織全体が少しずつ後退していきます。
だから私はハラスメント予防を考えるとき、単に
「怒鳴らないようにしましょう」
「厳しく言いすぎないようにしましょう」
という話だけでは足りないと思っています。
本当に大切なのは、
間違いを責め立てる文化ではなく、修正して前に進める文化をつくることです。
動画判定によって判定がひっくり返っても誰も必要以上に責めない。
むしろ、「訂正できてよかった」と受け止める。
バレーボールの試合を観ながら、そんな空気に職場づくりのヒントを感じました。
人は間違えます。
だからこそ、間違えた後にどう修正できるか?
その余地を組織の中に持てるかどうか?
そこに安心して働ける職場と、パワハラが起こりやすい職場の分かれ目があるのかもしれませんね。
そして試合後は、反省会という名の同窓会へ♪
そこから参加した高校の同級生の女性に対して、
A君は早速、久光スプリングスの試合観戦の応援の仕方を教えながら、巻き込もうとしていました(笑)
自分が巻き込まれるのは大嫌いだけど、人を巻き込むのは大好き。
そんなA君らしさが最後まで全開の、なかなか面白い一日でした(^.^)
ここまでくると
「A君に巻き込まれるのも案外悪くないな」
と感じている自分がいることに気付きました(笑)


