グロースパートナー
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2026 / 08 / 31  12:00

「Tシャツが乾くまで」で考えた、本音を伝える距離感

またまたNetflixの話で恐縮です(笑)

 

『Tシャツが乾くまで』を観たのですが、

その中で、少し心に残った言葉がありました。

 

正確な言い回しは少し違うかもしれませんが、たしか、

「嫌われてもいい相手だから、何でも話せる」

というような言葉でした。

 

これを聞いたとき、

佐賀大学で担当している就職相談のことを思い出しました。

 

私は学生と面談するとき、嫌われてもいいので

できるだけ本音を伝えるようにしています。

ChatGPT Image 2026年8月29日 20_32_19.png

もちろん、何でも思ったことを

そのまま乱暴に言えばいいわけではないので言い方は考えます。

 

ただ、それでも結構はっきり言うことがあります。

 

たとえば、

第一印象が少し暗く見える。

声が小さくて、自信がなさそうに見える。

話している内容が、どこか本音ではないように聞こえる。

その場しのぎで考えてきたように感じる。

あなたを私の部下として採用したいかというと、今のままだと少し難しいかもしれない。

 

そう感じたときは、

できるだけ伝えるようにしています。

 

本人は自信を持って話していても、

聞いているこちらにはあまり響いていないこともあります。

 

「これが自分の頑張ったエピソードです」

という感じで話しているけれど、

社会人側からすると、正直、

「ふーん」

くらいにしか感じないこともあります。

 

本人にとって大切な経験だったことは分かります。

 

ただ、面接で伝えるエピソードとして、

仕事の場面で活かせる強みまで伝わっているか、そこは別の話です。

 

学生時代には大きな経験に感じたことでも、社会人から見ると、

「それって割とみんな経験してるよ」

と思われることもあります。

 

だから、相談の場では、

「その話は、あなたにとっては大事な経験だと思う」

 

「ただ、面接官からすると、

そこまで強いエピソードには聞こえないかもしれない」

 

「もう少し、何を考えて、どう動いて、

何が変わったのかまで掘った方がいい」

 

というようなことを伝えます。

 

ただし、

すごい武勇伝のような経験が必要なわけではありません。

 

学生全員が、

大きな大会で優勝したり、

サークルを立ち上げたり、

留学先で大きな成果を出したりしているわけではありません。

 

むしろ多くの学生は普通の学生生活の中で、

自分なりに頑張ってきたことを話すことになります。

 

勉強を頑張った。

サークルを頑張った。

ゼミや研究に取り組んだ。

アルバイトを続けた。

友人やメンバーと協力しながら、何かを進めてきた。

 

それで十分だと思います。

 

大事なのは、経験の大きさではありません。

 

その中で、

自分が何にこだわっていたのか。

何を大事にしていたのか。

うまくいかないときに、どう考えたのか。

仲間とどうコミュニケーションを取ったのか。

目的や役割を、どう共有していったのか。

 

そこに、その人らしさが出ます。

 

「意見が出にくい雰囲気だったので、

まず少人数で話を聞くようにしました」

 

「目的がずれていたので、

最初に何のためにやるのかを確認しました」

 

「自分は前に出るタイプではなかったけれど、

準備や連絡を丁寧にすることで支えました」

 

という話になると、

その人の考え方や関わり方が見えてきます。

 

すごい話を探すより、

自分が本当に考えて動いた場面を探す。

 

その方が、その人らしい自己PRになると思っています。

 

また、自己PRでは、

自分の強みとエピソードが合っていないケースもあります。

 

たとえば、本人は

 

「私の強みは粘り強さです」

 

と言っている。

 

でも、話を聞いてみると、

エピソードから受ける印象はあまり粘り強さではない。

 

むしろ、

 

「違うと思ったら、結構早めに切り替えているよね」

 

「粘り強いというより、

柔軟に方向転換できるタイプじゃない?」

 

と思うことがあります。

 

そのときも、できるだけ伝えます。

 

「長所とエピソードが少し合っていないかもしれない」

 

「無理に“粘り強い”に寄せるより、

自分の本当の強みを見直した方がいいかもしれない」

 

ということです。

 

本人が言っている強みと、

エピソードから伝わる人物像が違うと、面接では違和感が出ます。

 

だからこそ、本人が使いたい言葉ではなく、

エピソードから自然に伝わる強みを

一緒に探すことが大切だと思っています。

 

もう一つ、就職相談でよく感じるのが、

暗記してきたことを、

忘れないうちに一気に言ってしまおうとしている学生です。

 

内容自体は悪くない。

きちんと準備している。

志望動機らしいことも言えている。

 

でも、聞いている側からすると、

どこか無機質に聞こえることがあります。

 

覚えてきた文章を、

間違えずに再生しているように聞こえるのです。

 

そうなると、

内容が耳には入ってきても、頭に残りません。

 

入ってきたと思ったら、

すぐに抜けていくような感じです。

 

面接は暗記発表会ではありません。

 

相手に自分の考えや気持ちを伝える場です。

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だから、少しくらい間があってもいいと思います。

 

少し考えながら話す。

言葉を選びながら話す。

自分の中で確認しながら話す。

 

その方が、自然に見えることがあります。

 

むしろ、聞いている側は、

その間に引き寄せられることがあります。

 

「あ、この人は今、自分の言葉で考えているな」

 

そう感じると、

こちらの耳も自然と相手に向きます。

 

逆に、

覚えてきた言葉を一気に並べられると、どれだけ内容が良くても、

その人の体温が感じられないことがあります。

 

だから私は、学生に対して、

 

「内容は悪くないけど、

暗記したことを吐き出しているように聞こえる」

 

「少し間を取っていいから、

自分の言葉で話した方が伝わる」

 

ということも伝えます。

 

学生からすると、耳の痛いこともあると思います。

 

実際に、こちらが感じたことを率直に伝えたところ、

明らかに不貞腐れた様子で帰っていった学生もいました。

 

そのときは、

「ああ、嫌われたな」

と思いました。

 

もちろん、学生に嫌われたいわけではありません。

 

できれば、

「相談してよかった」

と思ってもらいたいです。

 

ただ、相談の場で私が一番大事にしたいのは、

学生に好かれることではありません。

 

その学生が、

少しでもよい就職活動ができること。

 

自分に合った会社と出会えること。

 

そして、就職した後に、

できるだけ納得して働けること。

 

そちらの方が大事だと思っています。

 

だからこそ、相談の場で私が感じた違和感は、

できるだけ伝えた方がいいと思っています。

 

もちろん、伝えるだけでは不十分です。

 

「暗く見えるよ」

 

「声が小さいよ」

 

「暗記っぽく聞こえるよ」

 

「そのエピソードは、強みと少し合っていないよ」

 

それだけで終わってしまえば、

ただ傷つけるだけになるかもしれません。

 

大事なのは、

 

ではどうすればよいのか。

 

どこを変えれば印象が変わるのか。

 

どんな準備をすれば、自分の言葉で話せるようになるのか。

 

そこまで一緒に考えることだと思っています。

 

ドラマ『Tシャツが乾くまで』の中の、

「嫌われてもいい相手だから、何でも話せる」

という言葉を聞きながら、私はそのことを考えていました。

 

学生にとって、私は親でも先生でも友達でもありません。

 

長い付き合いになる相手ではないかもしれません。

 

だからこそ、言えることがあるのかもしれません。

 

身近な人ほど、気を遣って言えないことがあります。

 

親は心配しすぎる。

友達は優しすぎる。

先生は日頃の関係がある。

 

でも、少し距離のある相談相手だからこそ、

本人のために必要なことを率直に伝えられることがあります。

 

本音を伝えるのは、意外と勇気がいります。

 

言う側も、嫌われるかもしれないと思います。

 

でも、何も言わずに気持ちよく帰ってもらうだけが、

就職相談の役割ではないと思っています。

 

就職活動は、

自分をよく見せる場であると同時に、

自分を見つめ直す場でもあります。

 

自分ではなかなか気づけないことを、

誰かから言われて初めて気づくこともあります。

 

だから私は、これからも就職相談では、

できるだけ本音で向き合いたいと思っています。

 

嫌われてもいい覚悟。

 

でも、見捨てるわけではない。

 

その人が少しでもよい方向に進めるように、

その場で感じたことをきちんと渡す。

 

そんな関わり方を、これからも大事にしたいと思います。

 

ただ、学生からすると、相談に来たらいきなり

 

「今のままだと、一緒に働きたい感じが少し弱いかも」

 

とか、

 

「そのエピソード、社会人から見るとそこまで強く響かないかも」

 

とか、

 

「粘り強いというより、切り替えが早い人に見えるよ」

 

とか、

 

「暗記したことを、忘れないうちに言っているように聞こえる」

 

と言われるわけです。

 

なかなか嫌な時間かもしれません。

 

でも、社会に出る前に、

一度くらいそういうことを言う大人がいても

いいのではないかと思っています。

 

できれば、

「あのときは少しきつかったけど、言われてよかった」

 

いつかそう思ってもらえれば十分です。

 

その場で好かれることより、

何年か後に少しだけ思い出してもらえること。

 

就職相談では、

それくらいの距離感がちょうどいいのかもしれませんね(^^)

2026 / 08 / 24  12:00

上司の何気ない一言は、研修講師になった部下により再利用されるかもしれない(笑)

 

最近、ハラスメント予防研修のご依頼がとても増えています。

ChatGPT Image 2026年8月22日 12_15_31.png

パワハラ、セクハラ。

 

そして、今後ますます重要になってくるカスタマーハラスメント。

 

ありがたいことではあるのですが、

毎週のように研修や準備が続いており、なかなかバタバタしています。

 

その中で、私がパワハラ予防研修の中で

よくお伝えしていることがあります。

 

それは、明らかなパワハラだけが

職場の問題ではないということです。

 

もちろん、怒鳴る、物を投げる、人格を否定する、

無視をする、過大な要求をする。

 

こうした分かりやすいパワハラは、

当然なくしていかなければなりません。

 

ただ、実際の職場では、

そこまで明らかなパワハラばかりが頻繁に起こっているわけではないと思います。

 

むしろ怖いのは、パワハラとまでは言い切れないけれど、

確実に相手の気持ちを削っていく言葉です。

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言った本人は、そこまで深く考えていない。

何気なく言っただけ。

いつもの口癖。

少し注意しただけ。

 

でも、言われた側にはずっと残ることがあります。

 

研修の中で、私はよく

養命酒製造株式会社が以前行った調査を紹介します。

 

東京で働くビジネスパーソンを対象に、

「これまで実際に上司に言われて疲れが倍増したセリフ」

を聞いた調査です。

 

その中で、1位だったのが、

 

「常識でしょ」  「当たり前でしょ」

 

という言葉でした。

 

これ、私も非常によく分かります。

 

私が銀行に入って2年目くらいの頃です。

 

融資係の仕事をしていたときに、

上司からこんなことを言われたことがありました。

 

「こんなの常識でしょ!」

 

そのとき、私は正直カチンときました。

 

「いや、知らんし」

「聞いてないし」

「教わってないし」

と思ったわけです。

 

「常識でしょ」と言われたからといって、

自分を恥じる気持ちにはなりませんでした。

 

むしろ、反感のほうが強くなりました。

 

しかも、その上司が本当に常識的な人なら、まだ分かります。

 

ところが、そうでもなかった。

 

銀行員の結婚式では、

ご祝儀はだいたい一律2万円という暗黙の相場がありました。

 

私の結婚式のときも、支店の皆さんをお呼びしました。

 

多くの方が、2万円を包んでくださっていました。

 

ところが、

その「常識でしょ」と言っていた直属の上司は、

なんと1万円(笑)

 

これには、さすがに驚きました。

 

「あんたが非常識やないか」

と、心の中で思いました。

 

しかも、渡したタクシーチケットを6,000円くらい

使っていて、完全な赤字です(笑)

 

ちなみに、逆に1人だけ

3万円を包んでくださった方もいました。

 

それも、今でも覚えています。

 

結局、何十年経っても覚えているのは、

1万円だった人と、3万円だった人です。

 

人の記憶というのは、なかなか恐ろしいものです(笑)

 

もちろん、今となっては笑い話です。

 

ただ、当時はやはり引っかかりました。

 

「常識でしょ」  「当たり前でしょ」

という言葉は、相手に反省を促すというより、

相手を下に見ているように聞こえることがあります。

 

言われた側は、

「なるほど、次から気をつけよう」

とはなかなか思えません。

 

むしろ、

「あなたに言われたくない」

という気持ちが出てくることもあります。

 

 

もう一つ、今でも忘れられない言葉があります。

 

これは、私が銀行員5年目くらいのときです。

 

その支店で、パートさんが退職されることになりました。

 

そこで、皆で色紙に

お別れの言葉を書くことになりました。

 

私は、何を書こうか少し考えていました。

 

直接ボールペンで書くと修正できないので、

一度、別の紙に下書きをしていたのです。

 

すると、その様子を見た支店長から

こう言われました。

 

「そんなものに時間をかけるのは、三流のサラリーマンだ」

「そんなものは、ささっと書けるくらいでないと一流にはなれない」

 

その瞬間、私はかなりカチンときました。

 

退職される方に対して、心を込めた言葉を伝えたい。

 

だから、少し考えて、丁寧に書きたい。

私はそう思っていました。

 

それを、

「そんなもの」

と言われたように感じたのです。

 

もちろん、仕事にはスピードも大切です。

 

何でもかんでも時間をかければよい、という話ではありません。

 

ただ、人に向ける言葉まで、機械的にささっと処理することが

一流のサラリーマンなのか。

 

私は、今でもそうは思っていません。

 

その支店長からすれば、

仕事の優先順位やスピード感を教えたかったのかもしれません。

 

ただ、私にはそうは伝わりませんでした。

 

むしろ、

「この人は、人の気持ちを大事にしない人なのかな」

という印象が残りました。

 

かなり昔の話です。

 

それでも、今でも覚えています。

 

言われた場面も、

そのときの感情も、

かなりはっきり残っています。

 

こう考えると、

上司の何気ない一言というのは、本当に怖いものです。

 

パワハラとまでは言えないかもしれない。

法的に問題とまでは言い切れないかもしれない。

 

でも、相手の中には残る。

 

しかも、元気づけられた言葉よりも、

傷ついた言葉や、カチンときた言葉のほうが長く残ることがあります。

 

もちろん、良い言葉も覚えています。

 

頑張ったときに、上司から

 

「木貞、よくやったな!」

と言われたことも覚えています。

 

あれは素直にうれしかったです。

 

ただ、残念ながら、人を傷つける言葉のほうが、

強く記憶に残ってしまうこともあります。

 

だからこそ、管理職やリーダーの方には、

自分が普段何気なく使っている言葉に少し敏感になってほしいと思っています。

 

「常識でしょ」

「当たり前でしょ」

「自分で考えてやれ」

「勝手にやるな」

「仕事だから我慢しろ」

「前例がないから無理」

 

一つひとつは、何気ない言葉かもしれません。

 

でも、言われた側は、

そこでやる気をなくすことがあります。

 

反感を持つことがあります。

自信を失うことがあります。

 

そして、その言葉を

何年も忘れられないことがあります。

 

逆に、たった一言で救われることもあります。

 

「よくやったな」

「助かったよ」

「ここまで考えてくれてありがとう」

「次はこうしてみようか」

 

そうした言葉が、

相手の行動を前向きにすることもあります。

 

何が言いたいのかというと、

言葉は、相手を疲れさせることもあれば、

元気づけることもあるということです。

 

日々の何気ない一言が、

周囲の人の気持ちや行動に影響を与えています。

 

だからこそ、リーダーや管理職は、

自分の言葉の使い方を見直していく必要があるのだと思います。

 

私自身も、研修で偉そうに話しながら、

つい相手の気持ちを削るような言葉を使ってしまっているかもしれません。

 

そこは気をつけなければいけません。

 

それにしても、

「常識でしょ」と言われたことも、

「三流のサラリーマンだ」と言われたことも、

今でもはっきり覚えています。

 

言った本人は、きっともう覚えていないと思います。

 

でも、言われた私は、

こうして23年後くらいにブログのネタにしているわけです。

 

上司の何気ない一言は、部下の中で意外と長期保存されます。

 

しかも、場合によっては、研修講師になった部下によって、

多くの会社で再利用され拡散されます(笑)

 

言葉には、想像以上に寿命がある。

 

そんなことを、自分の経験からも感じています。

2026 / 08 / 17  12:00

「女王の教室」と、怖かった支店長の記憶

またまたNetflixの話で恐縮ですが、

先日『女王の教室』を観ました。

 

かなり前のドラマだとは思っていましたが、

調べてみると、放送は2005年でした。

 

志田未来さんが小学生役で出演されていたので、

「そりゃ昔のドラマだよな」と思ったのですが、

あらためて観ると、やはりすごいドラマでした。

 

天海祐希さんが演じる、小学校6年生の担任教師・阿久津真矢。

 

とにかく厳しい先生です。

ChatGPT Image 2026年8月14日 15_01_05.png

連帯責任。

成績による扱いの差。

最下位の生徒への罰。

子どもたちに対する冷たい言葉。

 

会社で言うなら、

今なら完全にパワハラと言われかねない場面もかなりあります。

 

ただ、ドラマを観ていくと、

その厳しさには真矢なりの理由があることも少しずつ分かってきます。

 

子どもたちがこれから中学、高校、大学、そして社会に出ていく中で、

理不尽さや厳しさに負けず、自分の頭で考えて生きていけるようになってほしい。

 

そのために、あえて鬼のような教師を演じている。

 

本編の後に描かれるスペシャル版では、

真矢がもともとは熱血教師だったことも描かれています。

 

しかし、熱血だけでは届かない。

 

先生と生徒が友達のような関係になるだけでも、

子どもたちを本当に鍛えることはできない。

 

そう考えた結果、自分が信じる教育を実現するために、

あえて怖い教師の仮面をかぶったのだと思います。

 

このドラマを観ていて、

私は銀行員時代のある支店長を思い出しました。

 

私が銀行に入って、たしか23歳か24歳くらいの頃です。

 

二人目にお世話になった支店長が、まさに阿久津真矢のような人でした。

 

とにかく怖い。

怒鳴る。

机を叩く。

ChatGPT Image 2026年8月14日 15_01_47.png

支店の営業中で、ロビーにお客様がいるにもかかわらず、

大きな声で部下を叱っていたときはドン引きしました…

 

銀行は試験が多い職場です。

 

そして試験に落ちると、

その結果がまず支店長のもとに届きます。

 

そうすると、朝礼で支店長が激怒する。

 

成績表のようなものを投げつけられる。

 

そんなこともありました。

 

私も、「ああ、これは落ちたな」

と思う試験がありました。

 

その結果が支店長に届く前に、どうにかして強奪できないかと

本気で考えたことがありますが、今考えると、

発想がかなり追い込まれています(笑)

 

それくらい、怖い支店長でした。

 

ところが、その支店長には、少し違う顔もあったようです。

 

ある特定の役席の方にだけは、

普段とは違う素顔を見せていたそうです。

 

その役席の方は、

自分にも厳しく、他人にも厳しくできる人でした。

 

だからこそ、支店長もその方に対しては、

少し気を許していたのかもしれません。

 

私たち若手や、他の役席の方々に対しては、

かなり厳しく接していました。

 

しかし、その役席の方には、少しやわらかい表情を見せたり、

本音に近いことを話したりしていたようです。

 

当時の私は、そんな話を聞いても正直、

「本当に同じ人の話ですか?」

と思っていました。

 

ただ、今になって考えると、あの支店長も、やはり

“怖い支店長”を演じていたのかもしれません。

 

若手が甘えないように。

手を抜かないように。

緊張感を持って仕事に向き合うように。

 

そのために、あえて厳しい支店長の仮面を

かぶっていたのかもしれません。

 

そして、その仮面を完全に外せる相手は、

支店の中でもごく限られていたのだと思います。

 

もちろん、今の時代に同じやり方が

そのまま通用するとは思いません。

 

むしろ、今なら問題になる場面も多かったと思います。

 

ただ、当時の支店長なりに、

「部下を育てるためには、こうあるべきだ」

という信念があったのかもしれない。

 

『女王の教室』を観ながら、そんなことを思い出しました。

 

ここで思い出したのが、以前メルマガでも少し触れた

『リーダーの仮面』という本です。

 

識学というコンサルティング会社を設立した、

安藤広大さんの著書です。

 

この本の中で印象的なのは、

リーダーは部下に好かれることを目的にしてはいけない、という考え方です。

 

リーダーの役割は、

部下を成長させ、チームの成果を最大化すること。

 

そのためには、いい人でいようとするのではなく、

リーダーとしての仮面をかぶり、やるべきマネジメントに集中する。

ChatGPT Image 2026年8月14日 15_02_47.png

そんな考え方です。

 

これを読んだとき、なるほどと思う部分もありました。

 

たしかに、上司が

「いい人でいたい」

「嫌われたくない」

「部下から尊敬されたい」

という気持ちを優先しすぎると、

言うべきことが言えなくなることがあります。

 

注意すべき場面で注意できない。

基準を曖昧にしてしまう。

結果よりも関係性を優先してしまう。

 

そうなると、

部下の成長にも、チームの成果にもつながりません。

 

そういう意味では、

リーダーが仮面をかぶるという考え方は、とてもよく分かります。

 

『女王の教室』の阿久津真矢も、最後まで仮面を外しませんでした。

 

子どもたちに対して、

簡単に笑顔を見せることもありません。

 

本当は笑顔を見せたいときでも、

自分が信じる教育を貫くために、鬼のような教師を演じ切った。

 

そこには、かなりの覚悟があったのだと思います。

 

銀行員時代の支店長も、

もしかすると同じだったのかもしれません。

 

人に嫌われるかもしれない。

 

やりすぎたかなと悩むこともあったかもしれない。

 

それでも、成果を上げるため、部下を鍛えるため、

支店を引き締めるために、あえて厳しいリーダーを演じていた。

 

そんなふうに考えると、

当時とは少し見え方が変わります。

 

ただし、ここはとても難しいところです。

 

私は、厳しいリーダーを演じ切ることだけが、

正解だとは思っていません。

 

たしかに、リーダーには、言うべきことを言う覚悟が必要です。

 

基準を示すこと。

成果に向き合うこと。

部下に嫌われることを恐れすぎないこと。

 

これは、リーダーとして大切なことだと思います。

 

一方で、厳しさだけで人が育つわけでもありません。

 

部下との会話を重ねること。

目標を一緒に確認すること。

悩んでいるときには、

必要に応じて手を差し伸べること。

 

そうした関わりも必要です。

 

つまり、リーダーに必要なのは、ただ怖い仮面をかぶることではなく、

相手の成長と組織の成果に向き合う覚悟なのだと思います。

 

そのために、厳しく言う場面もある。

支える場面もある。

任せる場面もある。

待つ場面もある。

 

その判断をし続けることが、リーダーの難しさなのだと思います。

 

私自身、阿久津真矢のようなリーダーには

なかなかなれません。

 

銀行員時代の支店長のように、

怖い仮面をかぶり続けることも、たぶん難しいです。

 

ただ、

「いい人でいたい」

という気持ちだけで、リーダーの役割から逃げてはいけない。

 

ここは、あらためて考えさせられました。

 

『女王の教室』は、かなり極端なドラマです。

 

でも、極端だからこそ、リーダーやマネジメントについて

考えさせられる部分がありました。

 

「いい加減、目覚めなさい」

 

阿久津真矢の有名な言葉ですが、リーダーにとっても、

なかなか耳の痛い言葉かもしれません。

 

部下に好かれることばかり考えていないか。

 

厳しく言うことから逃げていないか。

 

逆に、厳しさを正当化して、

相手の気持ちを置き去りにしていないか。

 

そんなことを、

自分自身にも問いかける必要があるのだと思います。

 

それにしても、Netflixで昔のドラマを観ているはずなのに、

気づいたら銀行員時代の支店長のことまで思い出していました。

 

当時は本当に怖かったですし、

正直、恨みに近い感情もあったと思います。

 

でも今は、その経験をハラスメント予防研修で話すことで、

その恨みを少しずつ成仏させているのかもしれません(笑)

 

成績表を投げられた20代の私が、50代になって、

「これは身体的な攻撃に該当する可能性があります」

と冷静に解説しているわけです。

 

かなり時間差のある反撃です。

 

当時の怖かった記憶を、

研修の場にそっと生贄として差し出しているようなものですね。

 

我ながら、

ずいぶん社労士らしい反撃の仕方だなと思います(笑)

 

2026 / 08 / 10  12:00

AIは代筆者ではなく、思考を整理する相棒

最近、あらためてAIの活用は大事だなと感じています。

 

特に私が最近よく使っているのが、ChatGPTへの音声入力です。

ChatGPT Image 2026年8月8日 14_03_56.png

以前は、ChatGPTに依頼するときも、基本的には文字を打っていました。

 

「こういうメールの返信文を作ってください」

「この内容をブログ風に整えてください」

「この相談について、説明文を作ってください」

 

そんなふうに入力していたのですが、

最近は文字を打つよりも、まず話してしまうことが増えました。

 

自分が考えていること。

相手に伝えたいこと。

少し迷っていること。

頭の中で整理しきれていないこと。

 

そういうものを、

とりあえずマイクに向かって話します。

 

すると、AIがそれを文字起こししてくれます。

 

さらに、その内容をもとにして、文章として整えてくれます。

 

これが、想像以上に楽なのです。

 

もちろん、AIにそのまま丸投げして、

「メールの返信文を作って」と頼むこともできます。

 

ただ、それだけだと、

どうしても少しAIっぽい文章になることがあります。

 

きれいに整っている。

失礼もない。

でも、どこか自分の言葉ではない。

 

そんな感じになることがあります。

 

一方で、自分の気持ちや考えを、まず自分の言葉で話しておくと、

仕上がりがかなり変わります。

 

なぜその返信をしたいのか。

相手にどう受け取ってほしいのか。

どこに少し気を遣っているのか。

本当はどんなニュアンスを入れたいのか。

 

そうしたものが、文章の中に残りやすくなります。

 

特に、私の場合は社労士という仕事柄、

お客様から込み入った相談をいただくことがあります。

 

簡単に一言で返せる相談ばかりではありません。

 

法律の考え方。

判例の傾向。

行政解釈。

会社の実情。

従業員との関係性。

従業員の感情。

今後起こりそうなリスク。

 

そういったものを、

頭の中で組み合わせながら考えます。

 

「この事案は、法律上はこう考えるべきだろう」

「ただ、実務上はここに注意が必要だろう」

「この言い方をすると、相手に強く伝わりすぎるかもしれない」

「でも、ここは会社として曖昧にしないほうがいい」

 

そんなふうに、頭の中で方向性を整えていきます。

 

そして、それをマイクに向かって話します。

 

最初からきれいな文章にしようとは思っていません。

 

まずは、自分の中にある考えを言葉にして出す。

 

その段階では、

多少言い回しが荒くてもいいと思っています。

話しながら考えることもあります。

同じことを何度も言っていることもあります。

 

途中で、

「いや、少し違うな」

と思って、言い直すこともあります。

 

でも、それでいいのだと思います。

 

大事なのは、

自分の頭の中にある考えや判断の筋道を、一度外に出すことです。

 

それをAIが文字にしてくれる。

さらに文章として整えてくれる。

 

これは本当にありがたいです。

 

もちろん、

それを全部文字で打ち込んでもいいわけです。

 

でも、正直なところ、

文字で打つのは意外と時間がかかります。

 

考えながら打っていると、途中で手が止まることもあります。

 

「あれ、何を書こうとしていたっけ?」

となることもあります。

 

その点、音声入力だと、

頭に浮かんだことをそのまま話せます。

 

「自分はこう思っていて」

「この点はこう考えていて」

「ただ、ここは少し迷っていて」

「だから、こういう言い方にしたい」

 

そんな感じで話していくと、AIがそれを文字にしてくれます。

 

そして、その文字起こしをもとに、

ある程度読みやすい文章に整えてくれます。

 

実は、このメルマガもそうです。

 

最初から全部を文字で打っているわけではありません。

 

まず、思っていることを音声で話します。

それを文字起こしします。

その内容をAIに整えてもらいます。

 

そして最後に、自分で読みながら修正します。

 

「ここはちょっとニュアンスが違うな」

「この表現は自分っぽくないな」

「ここはもう少しやわらかくしたいな」

 

そんなところを、少しずつ直していきます。

 

つまり、AIに全部を任せているわけではありません。

 

考えるのは自分。

判断するのも自分。

理屈を組み立てるのも自分。

 

その考えを文字にして、

文章の形に整えるところをAIに手伝ってもらっている。

そんな感覚です。

 

AIは、法律家としての判断を

代わりにしてくれる存在ではありません。

 

でも、自分の頭の中にある考えを言語化したり、

文章として整理したりする相棒としては、非常に優秀だと感じています。

 

AIを使うと、文章を書く作業はかなり楽になります。

 

ただ、使っていて思うのは、楽になる部分と、

逆にごまかせなくなる部分があるということです。

 

文章を整えることは、AIがかなり助けてくれます。

 

ただ、何を伝えたいのか。

なぜそう考えるのか。

相手にどう受け取ってほしいのか。

 

その部分は、やはり自分で考えるしかありません。

 

つまり、AIは文章を書く作業を助けてくれますが、

自分の考えそのものを代わりに持ってくれるわけではありません。

 

だからこそ、音声入力であっても、ただ話しているだけではなく、

頭の中で一度考えたことを言葉にしている感覚です。

 

AIを使えば使うほど、

結局は自分が何を考えているかが問われる。

 

最近、そんなことを感じています。

 

これからの時代、AIを使うか使わないかではなく、

どう使うかが大事になっていくのだと思います。

 

AIに全部任せるのではなく、自分の考えを引き出す道具として使う。

自分の言葉を整える相棒として使う。

 

そう考えると、AIはかなり心強い存在です。

 

ただ、このやり方にも一つだけ弱点があります。

 

それは、パソコンに向かって普通にしゃべることです。

 

事務所ならいいのですが、

カフェでこれをやるのは、なかなか勇気がいります。

 

法律相談や込み入った相談の内容について、

マイクに向かって真剣に話しているわけです。

 

周りから見れば、

パソコン相手に熱心に相談している人に見えるかもしれません。

 

ちなみに、カフェでパソコンを開いて仕事をする姿には、

おしゃれな感じがして、密かに憧れもあります。

 

ただ、いつも思うのですが、

カフェでパソコンを使って仕事をしている人たちは、

トイレに行くとき、パソコンをどうしているのでしょうか。

ChatGPT Image 2026年8月8日 14_07_13.png

持っていくのか。

置いていくのか。

隣の人に見ていてもらうのか。

 

個人的には、

パソコンを置いたまま席を外すのは、どうしても怖いです。

 

パソコンそのものがなくなるのも大変ですが、

それ以上に怖いのは、中に入っている情報です。

 

個人情報やお客様の情報、

仕事上の資料などが入っていると考えると、

「ちょっとトイレに行くだけだから」

では済まない話になります。

 

戻ってきたら、コーヒーは残っているのに、

パソコンだけなくなっていた。

 

そんなことになったら、

音声入力どころの話ではありません。

 

そのあたりを考え始めると、

ますますカフェで仕事をする自信がなくなってきます。

 

まあ、今までもしたことはないんですけどね(笑)

2026 / 08 / 03  12:00

「陸王」を観て思い出した、事務所売却の経験

またまたNetflixの話で恐縮ですが、先日『陸王』を観ました。

 

池井戸潤さん原作のドラマで、老舗足袋業者「こはぜ屋」が、

会社の存続をかけてランニングシューズ「陸王」の開発に挑む物語です。

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主人公は、こはぜ屋の四代目社長・宮沢紘一。

 

演じているのは役所広司さんです。

 

資金繰り、技術開発、取引先との関係、社員の想い、ランナーとの信頼関係。

 

これでもかというくらい困難が続くのですが、

それでもあきらめずに「陸王」を完成させようとする姿に、かなり感動しました。

 

その中で、たぶん多くの人は別の場面に

感動するのだと思います。

 

ランナーが走る場面。

社員が一丸となる場面。

銀行とのやり取り。

技術者のプライド。

 

もちろん、私もそこには感動しました。

 

ただ、私が個人的にものすごく気になったのは、

終盤に出てくる「会社を売るかどうか」という場面でした。

 

こはぜ屋は、ある会社から買収の話を持ちかけられます。

ChatGPT Image 2026年8月1日 16_33_13.png

その会社の社長を演じていたのが、松岡修造さんです。

 

松岡修造さんというと、

どうしても熱血で、誠実で、まっすぐなイメージがあります。

 

ドラマの中でも、単なる悪者という感じではありません。

 

むしろ、提案自体には魅力もあります。

 

大きな会社の力を借りることで、

資金面や販売面、開発面で可能性が広がる。

 

自分たちだけではできないことが、できるようになる。

 

こはぜ屋にとっても、

簡単には否定できない話だったと思います。

 

でも最終的に、宮沢社長はこはぜ屋を売却しませんでした。

 

私はこの決断を見て、正直、すごいなと思いました。

 

なぜなら、私自身が一度、事務所を売却した経験があるからです。

 

開業当初から続けていた個人の社労士事務所がありました。

 

スタッフが1名いて、お客様も30社ほどありました。

 

その事務所を、私は一度売却しました。

 

もちろん、その時にはその時なりの理由がありました。

 

もっとお客様に良いサービスを提供したい。

 

一人でやるよりも、グループの力を活かしたほうが、

お客様に貢献できるのではないか。

 

組織としてのメリットを活かせば、

自分だけではできない仕事ができるのではないか。

 

そう考えていました。

 

相手の経営者の方も、とても真面目で熱心な方でした。

 

「ここなら一緒にやっていけるかもしれない」

 

そう思ったのです。

 

そして実際に事務所を売却し、

私自身もその組織の役員になりました。

 

その経験は、私にとって非常に大きな学びになりました。

 

組織に入ることで、

一人では経験できない仕事もありました。

 

組織だからこそ見える景色もありました。

 

自分とは違う考え方や進め方に触れる機会もありました。

 

一方で、組織には組織の方針があります。

 

これは当然のことです。

 

個人事務所のときは、自分で決めて、自分で実行して、

自分で責任を取ることができました。

 

しかし組織に入ると、

自分の考えだけで物事を進めるわけにはいきません。

 

会社としての方向性や、組織としての判断の中で、

自分の役割を果たしていく必要があります。

 

その中で、私はあらためて考えるようになりました。

 

「自分は、どういう社労士でありたいのか」

「どんなお客様に、どんな関わり方をしたいのか」

「何を大切にして仕事をしていきたいのか」

 

これは、売却先の会社が

良いとか悪いとかいう話ではありません。

 

むしろ、その組織に入ったからこそ、

自分自身の軸が見えてきたのだと思います。

ChatGPT Image 2026年8月1日 16_34_18.png

自分が大切にしたい社労士としてのスタンス。

自分が力を入れていきたい仕事の方向性。

自分がつくりたい事務所のあり方。

 

そうしたものが、

時間をかけて少しずつ明確になっていきました。

 

結果として、私は3年ほどでその組織を離れ、

再び自分で社労士事務所を立ち上げることになりました。

 

だからこそ、『陸王』で宮沢社長が売却を選ばなかった場面は、

かなり刺さりました。

 

外から見れば、買収や統合には良い面がたくさんあります。

 

資金力がある。

人材がいる。

ブランド力がある。

販売網がある。

 

自分たちだけではできないことができる。

 

そういう魅力に目が向くのは、とても自然なことです。

 

実際、私もそうでした。

 

大きな組織に入れば、もっと良いサービスができるのではないか。

自分一人では届かないところまで、お客様に貢献できるのではないか。

そう思っていました。

 

だから、こはぜ屋が売却ではなく、

別の形で進む道を選んだことは、本当にすごい決断だと思います。

 

もちろん、現実の経営は、

ドラマのように単純ではありません。

 

資金繰りもあります。

社員の生活もあります。

お客様との関係もあります。

将来への不安もあります。

 

「想い」だけで会社を守れるわけではありません。

 

それでも、

何を守りたいのか。

何を手放してはいけないのか。

どこまでなら組めるのか。

どこから先は譲れないのか。

 

そこを見極めることは、

経営者にとって本当に大事なことだと思います。

 

では、私の選択は失敗だったのか。

 

そう聞かれると、

私は今では失敗だったとは思っていません。

 

たしかに、結果として

再独立という道を選ぶことにはなりました。

 

でも、組織に入ったからこそ分かったことがあります。

 

自分が大切にしたい仕事のスタンス。

自分が本当に力を入れたい分野。

自分がつくりたい社労士事務所の形。

自分がどんなお客様と、

どんな関係を築きたいのか。

 

それが、以前よりもはっきりしました。

 

もしあの経験がなければ、

今のグロースパートナー社労士事務所の形には

なっていなかったと思います。

 

そう考えると、あの選択も、

結果としては必要な経験だったのだと思います。

 

『陸王』を観ながら、宮沢社長の決断に感動しつつ、

同時に少しだけ胸がチクッとしました。

 

「あの時の自分に、同じ決断ができただろうか」

 

そう考えると、正直、難しかったと思います。

 

でも、できなかったからこそ分かったこともあります。

 

一度組織に入ったからこそ、

自分が本当に大切にしたいものが見えた。

 

一度手放したからこそ、

もう一度自分でやる意味がはっきりした。

 

そういう意味では、私にとっての売却経験も、

決して無駄ではありませんでした。

 

『陸王』は、シューズ開発の物語であり、

企業再生の物語です。

 

でも私には、

経営者が「何を守り、何を選ぶのか」を問われる物語にも見えました。

 

会社を大きくすること。

組織の力を借りること。

外部と組むこと。

自分たちの看板を守ること。

 

どれが正解というわけではありません。

 

ただ、その選択の先に、

自分が納得できる未来があるのか。

 

そこを考え抜くことが大切なのだと思います。

 

それにしても、ドラマを観ていて、

まさか自分の事務所売却のことをここまで思い出すとは思いませんでした。

 

ランニングシューズの話を観ていたはずなのに、

気づいたら自分の社労士人生を振り返っていました。

 

Netflix、なかなか油断できません(笑)

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2026.09.17 Thursday