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カスハラ対策で本当に一番大事なこととは?
前回のブログでご案内しましたが、
2月12日(水)に佐賀市のアバンセにて
「カスタマーハラスメント対策セミナー」を実施してきました!
なんと!佐賀新聞ニュースにも取り上げられました!
記事はこちら
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1407702
しかも依頼元は佐賀県庁。
…となると、いつもよりちょっとだけ緊張しました笑
普段、社員向け研修ではワークやディスカッションを多めにしているので、
実は私、あまり喋ることがありません。(←楽してるわけじゃないですよ!)
でも今回は、企業経営者向けの「カスハラ対策」セミナー。
つまり、情報提供型の講義スタイル。
めっちゃ喋らなきゃいけないやつです。
1時間20分ほど話し続け、終わった後は…… 疲れました~
でも、実はこのセミナーを通じて、私自身も大きな学びがありました。
セミナー後、受講者の方数人に
「印象に残ったことは?」
と聞いてみたところ、返ってきたのは予想外の答え。
「上司は部下を全力で守るのが仕事だと改めて思った」
「カスハラ対応で手を抜くと、上司は部下から信頼を失うとわかった」
えっ、そこ!?
私は、銀行員時代のカスハラ体験を3つほど話したのですが、
特に響いたのが、こんなエピソード。
「お客と同じように自分を責めてきた上司に失望した」
「毅然と対応した上司を見直した」
つまり、上司の対応ひとつで、部下の信頼が天と地ほど変わるということ。
これは私にとっても、ちょっと衝撃的な気づきでした。
この話を聞いて思い出したのが、元・伊藤忠商事会長の瀬島龍三氏の言葉。
「上、三年にして下を知り、下、三日にして上を知る」
つまり、
「上司は部下を理解するのに3年かかるが、部下は3日で上司の本性を見抜く」
ということ。
もっとズバッと言うと、
「部下は3日で上司の良し悪しを判断しちゃう」
上司の皆さんにとってはプレッシャーですね……
でも、これってカスハラ対応にも言えること。
部下を守るのか? それとも見捨てるのか?
対応を間違えると、一生かけても取り戻せないほどの信頼を失うことになります。
もちろん、必要以上に意識すると萎縮しちゃうので、ほどほどでOKですが、
「部下がピンチのときにどんな上司でいたいか?」
この言葉を思い出すだけでも、違うかもしれませんね。
ということで…… カスハラ事例、大募集!
現在、カスハラセミナー用にリアルな事例を収集中です。
もし「こんな理不尽なカスハラを受けた!」
というエピソードがあれば、ぜひこっそり教えてください!
お待ちしています(^^)
人はなぜクレームをつけるのか?
2/12水曜日14時より佐賀市のアバンセにて
「カスタマーハラスメント対策セミナー」の講師をします!
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji003111671/index.html
佐賀県庁からの依頼ですので、頑張りたいと思います!
まだ募集中なようですので、お時間がある方はぜひご参加くさだい!
先日、久しぶりに銀行員時代の先輩や同僚と博多で飲み会をしてきました!
昔の思い出がよみがえり、
話が尽きることなく大いに盛り上がりました。
いや~、やっぱり気心の知れた仲間と飲むお酒は最高ですね(^^)
で、飲みながらふと気づいたこと。
最近、カスハラ対策セミナーの準備をしているので、
自然とアンテナが立っているんですが、
今回の飲み会で興味深いシーンがありました。
それは
「飲み放題のグラス交換制」に関するルール問題。
普通に飲み始め、
グラスが空になりそうなタイミングで店員さんを呼んで次のドリンクを注文。
そして、飲み物が運ばれてくるタイミングでグラスを飲み干して交換。
これで順調に回っていたんですが…
次の注文の際、先ほどとは違う店員さんが登場し一言。
「グラス交換と同時に注文してください」
ん?
さっきの店員さんは何も言わなかったけど?
とりあえず、
「交換時にグラスが空ならOKだと思ってたんですが…」
と伝えると、
「いえ、交換時ではなく注文時にグラスが空でないとダメです」
あれ? ルール変わった?
思わず言っちゃいました。
「さっきの店員さんは何も言わなかったよ?」
すると、先輩が間に入ってくれて、
「まぁまぁ、店員さんの言う通りにしよう」
大人の対応!
でも…なんか腑に落ちない。
このままだと、
「カスハラ講師がカスハラっぽいことしてる」状態になりかねない笑
いやいや、そういうつもりはないんですよ!
冷静になった翌日、改めて考えてみました。
おそらく、グラス交換制のルールが徹底されていなかったんじゃないかと。
お客さんに明確に説明できていないし、店員さんの裁量で対応がバラついていた。
これ、些細なことですが、ルールの徹底ってめちゃくちゃ大事なんです。
例えば、壁に
「グラスが空になってから注文してください」
って張り紙があれば、みんな納得してルールに従うじゃないですか?
BtoCのビジネスって、不特定多数の人が相手だからこそ、
徹底すべきルールってあると思うんですよね。
なぜなら、そこには信頼関係がないから。
最近はカスハラ問題が注目されている分、
逆に物分かりの良いカスタマーも増えています。
今回の件のように変なクレーマー気質な人がいても
周りの常識的なお客さんが止めてくれることも増えてます。
でも、それに甘えてルールを曖昧にしていたら、
いつか痛い目を見るかもしれません。
カスハラの定義は、
「社会通念上、相当な範囲を超える言動」 をすること。
つまり、相手を思ってのことなら
怒鳴ったり、脅したり、侮辱したりしなければ問題なし。
だから、合理的な正当性のあるクレームは伝えてあげるべきなんですよ。
むしろ、それを言わない方が失礼だなって思っちゃいます。
結局、何が言いたいかというと
「俺って、面倒くさいやつなのかも」ってこと笑
でも皆さん、
「なんか納得いかないけど、まあいっか…」
って流した経験ありません?
次にお会いした時にはぜひ
「見逃しているけど、本当は納得していない接客エピソード」
を聞かせてください!(^^)
最低賃金が上がっていくことへの不安解消法
最近、将棋マンガの「龍と苺」にハマっています♪
将棋は小6の頃に夢中になっていましたが、それ以降はすっかり遠ざかっていました。
しかし、このマンガは主人公の苺という女子中学生が将棋の才能を開花させ、
どんどん成長していくストーリーが魅力的で、
将棋のルールを知らない人でもサクサク読めるのでとてもおすすめです(^^)
さて、今回のブログは、
「企業の経営相談に乗る銀行員の方」
「企業の経営者、経営幹部の方」
「会社の最高財務責任者の方」
「賃金・人件費決定の最終責任者の方」
以上の皆さまには特にじっくり読んでいただきたい内容となっています。
テーマは 「最低賃金」 です。
最近、最低賃金の上昇幅が急激に拡大しているのをご存じでしょうか?
2035年には最低賃金が1,500円になるとも言われており、
「中小企業の7割が淘汰される」などといった予測も出ています。
では、このような不安に対して、企業はどのように対応すればよいのでしょうか?
答えは意外とシンプルです。
【最低賃金が1,500円になった時に必要な 「粗利」 を確保できるように今から準備を進めること】
人は「見えないこと」に対して不安を感じます。
「なんとなくヤバい…」
「よくわからないけどヤバい…」
この漠然としたモヤモヤこそが、不安の正体なのです。
例えば、目隠しして歩くように指示されたら、不安になりませんか?
しかし、目隠しを外して視界が開ければ、状況を把握でき、適切に対応できますよね。
車のドライバーが100m先のカーブを見ながら運転するのと、カーブの直前で気づくのとでは、どちらが安全でしょうか?
当然、100m先から分かっていれば、安全に曲がることができます。
つまり、最低賃金1,500円時代の人件費を捻出するために必要な「粗利額」を事前に把握しておくことで、
今とのギャップが明確になり、不安を解消できるのです。
そのギャップという明確な事実を知ることで底力が生まれます。
あとはその底力を利用し、ギャップを埋めるための「行動」 をするだけ。
「具体的にどんな行動をすればいいのか?」が分かれば、不安の半分以上は解消されたも同然です。
そこで、その不安を解消するためのヒントをお伝えするセミナー をご案内いたします。
ぜひ、この機会にご参加いただき、未来に向けた準備を一緒に進めていきましょう!
お申し込みはこちら↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeZyXfvRVs4QsrGL5WRTDzT9pafGVQOoXfVyKCW6znGU_Lf6w/viewform
【タイトル】
「経営判断に必要な会計知識と、自社に最適な人件費の考え方を学ぶための【脱★ドンブリ経営実践】セミナー」
および
「最低賃金の増加による人件費の増加に人事の仕組みで対応するための【最低賃金1,500円時代対策】セミナー」
【概要】
「2035年問題、最低賃金1,500円、中小企業の70%が自然淘汰されると言われる中、企業は生き残るために何をするのか?~生き残る方法を考えましょう~」
【日時】
令和7年2月14日金曜日:14時~17時(受付13:30~)
※時間帯の目安
脱ドンブリ経営実践セミナー:14:00~15:20
最低賃金1,500円時代対策セミナー:15:30~17:00
【参加費】
1万円★★ただし、申し込みフォームの紹介者欄に「木貞」と記入いただければ参加費無料とさせていただきます★★
【定員】
限定20社40名(1社2名まで)
【対象者】
・企業の経営相談に乗る銀行員の方
・企業の経営者、経営幹部の方
・会社の最高財務責任者の方
・賃金・人件費決定の最終責任者の方
【講師】
脱ドンブリ経営実践セミナー:元銀行員の社労士 木貞哲夫
最低賃金1,500円時代対策セミナー:人事制度構築専門の社労士 北村鐵夫
【場所】
メートプラザ2階大会議室
〒849-0919 佐賀県佐賀市兵庫北3-8-40
【駐車場】
メートプラザ隣接の無料駐車場をご利用下さい。
お申し込みはこちら↓↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeZyXfvRVs4QsrGL5WRTDzT9pafGVQOoXfVyKCW6znGU_Lf6w/viewform
マンガ「怪獣自衛隊」からチェスター・バーナードの「組織成立の3要素」を学ぶ
皆さんはマンガ「怪獣自衛隊」をご存知でしょうか?
巨大怪獣と戦う専門部隊が描かれる作品で、
迫力満点のバトルシーンや緻密な設定が見どころの大人気マンガです。
ですが、ただのエンタメだけではないんです!
実はこの作品、大人が楽しめる深いテーマがたっぷり詰まっているんです。
政治、権力闘争、そして何より、「組織運営の本質」を学ぶヒントが散りばめられているんですよ。
今日は、この「怪獣自衛隊」を通じて、
組織運営に欠かせない チェスター・バーナードの「組織成立の3要素」 をわかりやすく解説していきます!
チェスター・バーナードの「組織成立の3要素」とは?
簡単に言うと
「組織ってこういう条件が揃わないと機能しないよ!」
と提唱した理論のこと。
その3つの条件が
①共通目的:みんなで共有する明確な目標や使命
②協働意欲:メンバーが協力し合おうとする気持ち
③コミュニケーション:情報や意思をやり取りする仕組み
この3つ、私が実施する研修でも鉄板テーマなんですが、
知ると目から鱗がポロポロ落ちるレベルの理論なんです。
では、この理論を「怪獣自衛隊」に当てはめてみましょう!
【① 共通目的】
「怪獣自衛隊」の共通目的は明確です。
「怪獣から国民と国土を守る!」
これはもう、どんなキャラが出てこようとブレない共通の目的です。
でも現実の組織では、この「共通目的」が曖昧だと全然うまくいきません。
部署ごとに違う目標を追いかけて、全体として迷子になることがあるんです。
「怪獣自衛隊」のように、
明確で誰もが納得できる「共通の敵」=「目標」を掲げることが、組織運営の第一歩なんです。
【2. 協働意思】
怪獣が東京に上陸したとき、都知事がこう叫びます。
「縦割り行政の縄張り意識を捨て、全員でこの困難に立ち向かおう!」
この呼びかけで、自衛隊も警視庁も東京都も「協働意思」が高まります。
……が!いざ行動が始まると、指揮系統や情報共有がバラバラで混乱が発生。
「ウチのメンツが大事!」と縄張り争いが再燃し、
現場に大きな混乱をもたらします。
ここでわかるのは、
単に「協力しようぜ!」と呼びかけるだけでは不十分だということ。
協働意欲を持続させるには、次のことが大事になってきます。
【3. コミュニケーション】
各組織のリーダーたちが「自分たちのメンツ」を守ろうと優先するあまり、
意思決定に時間がかかり、多くの都民の命が危険にさらされます。
そんなとき、あるリーダーがこう問いかけます。
「私たちの最大の目的は何ですか?」
これを機に、再び
「怪獣から国民と国土を守る」という共通目的を思い出し、
各組織間の連携がスムーズになります。
現場でも情報共有やディスカッションが活発化し、
結果として怪獣退治が成功するのです!
現実でも、部署間での情報共有がうまくいかないと、誰かのせいにして犯人捜しが始まったり、
責任を追及されることを恐れ隠ぺいがなされたりとネガティブなことが起こりがちです。
定期的なミーティングやディスカッションというコミュニケーションが、
組織全体のパフォーマンスを上げるカギになるわけです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
正直、最初は普通に「怪獣退治マンガ」として読んでいました。
でも途中で気づいたんです。
「これって、組織が困難をどう乗り越えるかを描いた作品なんじゃないか?」って。
しかも、怪獣は未知の存在。
正解がわからない中で、組織としてどう対応していくかを考えさせられるんです。
これはまさに現実の社会課題やビジネスの縮図です。
課題に向き合う組織には、
共通目的、協働意思、コミュニケーションの3つが欠かせないと改めて実感しました。
マンガの作者がチェスターバーナードの理論を意識して描いたかどうかはわかりませんが、
組織運営の本質を考えさせてくれる良作です。
まだ読んだことがない方は、ぜひチェックしてみてくださいね!(^.^)
退職代行の功罪を考える。
最近、ネットニュースで「退職代行」が話題になっていましたね。
ある退職代行会社の社員が、
なんと別の退職代行会社を使って退職したというニュース。
いや、もうカオスすぎます笑
この「退職代行」というワード、聞き慣れた方も多いかもしれませんが、
注目され始めたのは今から7年ほど前。
私も当時ヤフーニュースで「退職代行が流行中」という記事を見かけ、
「へぇ、そんなサービスがあるんだ」と軽く流していました。
ところが、翌日ですよ。
私が顧問をしている会社の社長からこんな連絡が。
「木貞さん! 退職代行とかいう謎の会社から社員の退職の申し出が来たんだけど、どういうことだ!?」
びっくりして話を聞くと、どうやらこんなやり取りがあったようです。
社長:「退職くらい自分の口で伝えるのが誠意だろ!ふざけやがって!あいつに俺に直接電話するよう言っとけ!」
退職代行会社:「そのように本人に伝えておきますね」
社長:「なんで急に辞めるのか理由を教えろ!」
退職代行会社:「社長が理由を知りたがっていたと本人に伝えますね」
なんというか、完全に「のらりくらり」の応対…。
これこそまさに「のれんに腕押し」「ぬかに釘」のような手ごたえのなさ。
イライラした社長はついにブチ切れ、電話をガチャ切りしたそうです。
社長と対策を練りましたが、
結果としては退職代行会社から伝えられた内容をすべて受け入れる形で話が終わました。
正直、会社としてできることがないのが現実なのです。
退職代行を使う社員に鉄槌を喰らわすのはほぼ無理です…
ここで一つ疑問に思うかもしれません。
「退職代行を使う人って、会社への誠意がない図太い人ばかり?」と。
しかし、私の考えは少し違います。
「退職??退職代行に頼めば簡単じゃん♩」
って人は少数で
多くの場合、
「職場に行くのが精神的に辛い」「上司に退職を伝えるのが怖い」
といった切実な理由から退職代行に頼る人が多いのです。
実は私も、知人の退職代行を一度だけ引き受けたことがあります。
就業規則に基づき1カ月前に退職の申出をしたのにも関わらず、
「人数ギリギリで回しているので4カ月は来てもらわないと困る!」
「代わりの人を見つけてきて!」
こんな対応だったそうで、
責任感の強い知人は心身ともに憔悴しきっていました。
業務の属人化の対策をしてこなかった会社の怠慢、
人数ギリギリで回して社員の退職のリスクを考えてなかった会社の怠慢には目を向けず
知人1人に過度の責任を負わせるのは見過ごせないと思ったので、退職代行を引き受けました。
その会社、もっと言うと、経営者は経費で豪遊、
社員は最低賃金並みの給料で、責任だけは上場企業並み、
「この会社はアホなのか?」というのが正直な感想…
意外にも、私が電話をしただけであっさりと退職が受理されました。
その知人は
「引継ぎをしないと周りに迷惑が…」
と心配していましたが、
私としては
「【退職しないと心が壊れる】ことよりも引継ぎが重要視される会社の存在意義ってなに?」
という感じです。
そのような会社の存在が退職代行に一定の正当性を与えていることも事実ですし
軽いノリで退職できる手段として活用されているのも事実です。
しかしながら、
この世の中から退職代行会社がなくなる日が来てほしいと本気で思います。
つまり、社員が「辞めたい」と思った時に直接会社に伝えられる関係性であって欲しい
もっと言うと「辞めたい」という言葉が出てこないような職場が当たり前になって欲しい。
私のビジョンを言語化すると
「経営者と社員の幸せの一点を拡げ、成果が生み出す充実感で満ち溢れた職場を創出する」
ということなんですが、
このビジョンが実現できれば、自然と退職代行を使わざるを得ない状況も減っていくと信じています。
ちょっと真面目な話になりましたが、改めて自分のビジョンを実現するため、
関わる企業と真剣に向き合っていきたいと思います(^.^)