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人は全否定された時にどうなるのか?
今日はちょっと汚い話をします…
実はつい最近まで毎晩デンタルフロスを
使用して歯のケアをしていました。
Yの形をしたプラスティックに通された糸で、
歯に挟まった食べ物をかき出すのが
デンタルフロスです。
汚い話で恐縮ですが、
私は歯間に食べ物が挟まりやすいのです。
デンタルフロスを使用し出したのは
3年前くらいです。
初めて使用したときは、
「こんなに歯間に食べ物が挟まっていたのか!!」
と驚き、それ以来、ほぼ毎日使用しています。
驚きと同時に
「フロスを使う前までの自分の歯間は
いったいどんな状態だったんだ?!」
そんな考えたくもない疑問も
頭をよぎりましたが、
それ以上深く考えないようにしました…
それでですね、
つい最近ですが、歯間をきれいにしてくれる
電化製品があるとの噂を耳にしたので、
ネットとYouTubeで色々と調べてみました。
その家電製品、
「口腔洗浄機」というネーミングらしく、
水流で歯間をきれいにしてくれるらしいです。
そして
Panasonicのドルツ
フィリップスのソニッケアー
この2つが一般家庭用として
普及しているようです。
YouTubeの比較動画もあったので、
色々と検討しました。
Panasonicのドルツ
→超音波水流により、
水流の中の微細な気泡が崩壊し、
発生した衝撃波でパワフルに汚れを除去。
ジェットウォッシャードルツ EW-DJ75 | 商品一覧 | オーラルケア(電動歯ブラシ ドルツ) | Panasonic
フィリップスのソニッケアー
→ X型の4方向に広がる水流が
歯間や歯と歯ぐきの間の汚れをしっかり除去
【公式】フィリップス ソニッケアー パワーフロッサー (口腔洗浄器/ウォーター フロス) (philips.co.jp)
どっちがいいのか正直よく分かりません…
ただ、フィリップスのホームページにある
X型水流の解説動画がド迫力でした。
ソニッケアーパワーフロッサーシリーズ(口腔洗浄機) - YouTube
エイリアンのようなノズルで
ぶわーっとX型の水流が歯に襲い掛かる感じです。
興奮した私は
「恐ろしいほどの洗浄力だ!」
「こりゃX型水流のフィリップスで決まりだな」
そんな確信を得て
さっそく最寄りのデオデオに買いに出かけました。
一応店員さんにも確認しておこうと思い
「Panasonicのドルツと、
フィリップスのソニッケアー
どっちの洗浄力がすごいんですか?」
と聞きました。
すると店員さん、
間髪入れず
「間違いなくPanasonicのドルツです」
てっきりフィリップスを押してくると
思っていたので、
頭の中が真っ白になりました。
しかも、普通なら
「歯のどんなことにお困りですか?」
とか聞いてきそうなものですが、
即答してくるのです。
「は?
X型水流がスゴイって聞いたんですけど…」
と困惑気味に聞き返すと
「そっちよりも
Panasonicの超音波水流のほうがスゴイんです。
超音波というのは…」
超音波の説明が始まりましたが、
もう全く頭に入ってきません。
むしろ
「デオデオがPanasonicにゴリ押しされてて
断れない状況なんじゃないのか?」
「この店員さんは
Panasonic製品を売らないと、
上司から怒られるのではないか?」
こんなことを考えていたのです。
自分が確信を持っていたことを
まさに全否定された瞬間でした。
「ここでPanasonicを買ったら
自分のリサーチ能力を
否定したことにならないか?」
「店員さんはX型水流の本当のスゴさを
知らないだけじゃないのか?」
「デオデオのPanasonicキャンペーンの
餌食にされるんじゃないのか?」
店員さんの超音波洗浄の説明中、
こんな風に頭が混乱し、
心の中で葛藤が始まったのです。
そうこうしてるうちに
「この頭の混乱を
どうおさめればいいんだ?」
「フィリップス一色の脳をどうやって
Panasonicに切り換えればいいんだ?」
こんな感じで段々気持ちが
落ち着いてきたので、
「もう一回超音波洗浄の説明を
してもらっていいですか?」
と店員さんにお願いをして
超音波洗浄の良さに気持ちを集中させて
説明を聞きました。
確かに超音波洗浄がスゴイのはわかりました。
とは言え、まだX型水流に
未練があります。
「一旦家に帰って考えてきます」
とも言えず、
半信半疑ではありましたが、
「えいっ!」という感じで店員さんを信じて
その場でPanasonicを買っちゃいました。
このお話から何を伝えたいのか?
それは
「人は確信していたものを全否定されると混乱する」
ということです。
混乱の結果、
「自分は間違っていない!」 と
主張する人もいるでしょう。
ショックを受けてしばらく
立ち直れない人もいるでしょう。
否定した人を逆に
否定する気持ちになることもあるでしょう。
色々な反応はあると思いますが、
「一旦受け入れてみる」
ということが大事なんだと思います。
受け入れた結果、
自分の考えを変えないのか?
否定を受け入れるのか?
を決めればよいと思うのです。
ただ、年齢を重ねるほど、
経験や知識、価値観や常識が邪魔をして、
否定を「一旦」でも受け入れることが
困難になってきます。
私ももう47歳、
だいぶおじさんになってきました笑
「一旦受け入れる」
という気持ちを忘れないようにしたいですね。
ちなみにですが、
店員さんに勧められて購入したPanasonicのドルツ、
正直めちゃくちゃ気に入っています!
超ヤバいです!
家族もみんな
「スゲー!」
と言って使ってます。
店員さんからの否定を
受け入れて良かった(^^)
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社員に経営数字をオープンにする理由とは?~後編~
前回のブログでは、社員に経営数字を勉強させるときの伝え方についてお話しました。
その伝え方で数々の会社の社員研修を行ってきましたが、
その中で唯一1度だけ社員が束になって私にクレームを言ってきた事件がありました。
その時の私の気持ちは
「社長、何で事前に〇〇ってこと、俺に教えてくれなかったのよ~」
「そりゃ、社員もクレームの1つも言いたくなるわ」
でした。
ではその事件はどんな事件だったのか?
これは社長からの事前ヒアリングが不足していたという話でもあり、
私にとって恥ずかしい話ではありますが、
大事なことだと思ったのでお話します。
前回のブログでお伝えした内容の研修を
ある製造業の会社で実施しました。
その製造業の社長よりこんな相談がありました。
「給料を増やすためには、売上が大事であることを社員に伝えて欲しい」
「給料アップを社員が直接私に言ってくるが、その前にやるべきことがあるのを理解して欲しい」
このようなことを望んでいたので、
「では、会社のお金の勉強会をやって
自分達の給料の増やすための考え方をレクチャーしますね」
そして勉強会がスタートしました。
「利益が大事」
「利益から出ていくもの」
「社長が人件費を増やす決断をする条件」
「これから全員で取り組むべきこと」
いつも通りの内容で進めていきましたが、
何人かの社員が明らかに不満顔で、
隣の社員となにやらヒソヒソやっていました。
「うーん、なんか納得している感じではないな」
と一抹の不安を感じながらも、
その勉強会を閉めようとしました。
その時、不満顔をしていた社員の一人が
次のようなことを言い出しました。
「自分達はもう3年以上も給料が上がっていません!」
「売上売上って、俺たち頑張って貢献しています!」
今回の勉強会にはたまたま社長は用事があって参加していませんでしたが
今までに積もりに積もった不満が一気に爆発したのです。
それらの不満はその社員の正直な思いなので尊重すべきであり
否定しようがないものです。
不満についてその場ではどうしようもなかったので、
「その思いについては社長に伝えますね」
とその場を収めました。
そのことを後日社長にお伝えし、
どのような原因が考えられるかをヒアリングしました。
そうしたところ、
社員の給料を確かに3年以上アップさせていないということが判明しました。
その会社、決して財務状況は悪くないのですが
社長としては
「給与水準を元々高めに設定しているので
しばらくはアップさせなくてもよいかと…」
その後改めて社員にもヒアリングしましたが
「社長は自分達に売上のことばかり言ってきて
木貞さんを通じてそれを伝えたかったのかも知れないけど
俺たちの気持ちを社長が理解していないのが逆によくわかった」
こんな認識だったようで、次のようなことも教えてくれました。
「社長は散財がスゴイんですよ。
接待交際費や高額な役員報酬で
自分の好きなことにばっかりお金を使っているにもかかわらず、
あんな研修を俺たちに受けさせるなんて、
正直腹が立ちました」
「うーん、確かに社員の言っていることはもっともだし、
物価が上がる中で給料が3年間も全く増えないのは
自分の生活に興味関心がないと受け止められてもしょうがないかな」
というのが私の率直な気持ちでした。
多くの中小企業は、例え10円だったとしても
必ず1年に1回は昇給させています。
毎月の給料は生活給であり、
日々の生活を支える大切なお金ですので
賞与とはまた違った意味があります。
そこを社長が理解せず、
全くの昇給なしの状態で
利益の大切さを合理的に説明したとしても
社員は頭では理解しても、
感情としては全く納得できないのです。
このことから言えるのは、
社員に後ろめたいことをしている社長は
経営数字をオープンにしてはいけないということです。
社長が自分の襟を正して、
社員へのうしろめたさをなくし
社員に報いてあげたい姿勢を示している前提がないと
いくら合理的な説明がなされたとしても
共感は得られないということです。
この件は私の教訓にもなっていますし、
それ以降は、この研修をやる際に必ず社長に
「長年昇給していないとか
社長が派手な生活を送っているイメージを持たれているなど、
社員から反発されそうな要素などないですか?」
と聞くようにしています。
今回は、労使のお金にまつわる信頼関係が希薄な状況で、
経営数字をオープンにするのは危険だということを
私の実体験をもとにお話ししました。
それにしても、
社員は社長のことを良く見ていますよね。
私の知り合いが、ある会社でパートとして働いていますが、
その会社の社長がいつも外国に行ってスポーツ観戦したり、
高級料理を食べたりしているのをSNSを通じて把握しているようで
「経費か自費か知らんけど、こいつを豪遊させるために私たちは働いているようなもんだわ」
と会うたびにボヤいています…
社員に経営数字をオープンにする理由とは?~中編~
前回のブログでは、
社長が社員に報いてあげたい気持ちを
経営数字をオープンにすることによって示すことの
危うさについてお伝えしました。
けど、きちんと順序立てて伝えれば
社員を納得させることはできるんです。
そのやり方について今日はお話ししていきますね。
大まかに次の6つについて順番に伝える必要があります。
①まず自分の家計の構造を把握させる。
②家計のお金を増やすには、その出所である会社のお金の流れを理解する必要性を感じてもらう
③会社のお金の構造を知る
④社長がなぜ利益を大事にしているかを知る
⑤社長が人件費を安易に増やせない事情を知る。
⑥社長が「人件費を増やしてもよい」と考えるに至る条件を理解する
少し解説していきますね。
①まず自分の家計の構造を把握させる
いきなり会社のお金の説明をしても、
社員は理解できません。
一番身近な家計のお話を通じて
家計の構造を把握させつつ、
会計の話を理解しやすくなる種をまきます。
②家計のお金を増やすには、その出所である会社のお金の流れを理解する必要性を感じてもらう
ほとんどの社員は自分の家計のお金を
増やしたいと考えています。
家計のお金を増やすには
その出所である会社のお金の流れを理解しようという意欲を呼び起こし
「どのように会社に関わればそれが実現できるのか?」
ということに関心を持ってもらいます。
③会社のお金の構造を知る
会社のお金の構造を
・売上
・変動費
・粗利
・固定費(人件費とその他固定費の2種類)
・利益
の図を描きながら理解してもらいます。
そして、
・粗利率
・労働分配率
この2つの重要な指標も理解してもらいます。
「社員に理解させるのが難しそう」という印象をお持ちかも知れませんが、
図を使って、実際の数字ではなく百分率で伝えると理解できるようになります。
変動費クイズや粗利率クイズを交えるなど、
楽しく学ぶことを意識させるとより理解が深まります。
④社長がなぜ利益を大事にしているかを知る
利益は自由に使えるお金ではないこと、
すなわち、利益から支払われるものがあることを理解してもらいます。
主に
・税金の支払い
・借入の返済
・万が一の時の備え
・将来の投資資金
この4つが利益から支払われて、
最後に残った繰越金が本当に自由に使えるお金であることを
知ってもらいます。
⑤社長が人件費を安易に増やせない事情を知る
社長の社員に報いてあげたい気持ち、
すなわち人件費を増やしてあげたいのだけども、
「やみくもに人件費を増やすと利益がどうなってしまうのか?」
「利益がなくなると会社や自分達にどのような悪影響を及ぼすのか?」
これを数字と図を使って理解してもらいます。
⑥社長が「人件費を増やしてもよい」と考えるに至る条件を理解する
利益の大切さを理解したうえで、
「どのような条件が整えば
人件費を増やすことに対して社長はOKを出してくれるのか?」
を数字と図を使って理解してもらいます。
この時に工夫が必要なのは、
一旦社長の気持ちになって考えてもらうということ、
そして、条件を満たすことで自分達にどれくらい見返りがあるのかを
しっかりとイメージしてもらうことです。
ここが抜けると、ただの経営数字の勉強会になってしまいます。
会社の経営を自分事として捉え、
積極的に仕事に打ち込んでもらうためにも
ここは手を抜かずに社員に考えてもらいたいところです。
以上、経営数字を社員に伝える時の伝え方を解説しました。
社員にきちんと順序立てて伝えると、
経営数字の大切さ、
社長が売上にこだわる理由、
給料を増やすためにすべきこと、
これらを理解してもらえます。
ただし!
ただですね、この勉強会を研修方式で今まで数々の会社でやってきましたが、
唯一1回だけ受講した社員が束になって私にクレームを言ってきた事件があります。
その時の私の気持ちは
「社長、何で事前に〇〇ってこと、俺に教えてくれなかったのよ~」
「そりゃ、社員もクレームの1つも言いたくなるわ」
でした。
ではその事件はどんな事件だったのか?
それは、次回のブログでお話したいと思います。
ぜひお楽しみに(^^)
社員に経営数字をオープンにする理由とは?~前編~
先日ですが、
「決算書なんて読めなくても大丈夫!脱ドンブリ経営の実践セミナー」
を講師として実施してきました!
参加者は
・建設総合コンサルタント社長
・信用金庫支店長
・病院理事
・ラーメン屋さん幹部
・とんかつ屋さん社長
・ユニフォーム屋さん社長
とバリエーションに富んだ方々でした(^^)
内容は
・会社の構造が一目で分かるお金のブロックパズルとは?
・売上目標の立て方
・借入の上限の決め方
・会社も社員も喜ぶシナリオの考え方と伝え方
私は元々銀行員だったので、
経営数字についての知識はあります。
ただ、今は社労士なので、
経営者と社員との立場の違いから生まれるギャップを解消し、
全員が同じ方向を向いて仕事をすることに専念しています。
そんな私がこの「脱ドンブリ経営実践セミナー」の中で
一番力を入れて伝えているのは
【会社も社員も喜ぶシナリオの考え方と伝え方】
です。
会社は売上が上がって利益が増えると嬉しい、
社員は人件費が上がると嬉しい、
その両方を叶えるシナリオがあるならば、
それって嬉しいですよね?
ところが、それを上手く社員に伝えられない社長がいます。
社長が「売上、利益が大事だ!」
と言っても
社員からしたら
「どうせ頑張っても俺たちに還元されないんだろ?」
と思いがちです。
ところが社長は
「そんなことはない、利益が出たらちゃんとお前たちに報いてあげるから」
と思っているわけです。
けど社員は
「報いてもらうのはありがたいが、本当なのか?」
「どうせ社長のふところに入るんでしょ?」
と疑っているケースが多々あります。
そこで社長は
「決算書、試算表の数字を社員にオープンにしよう」
と考えるのですが、
ここに落とし穴があります。
社員はその数字を見て
「社長の接待交際費は多すぎやしないか?」
「うちはかなり借金があるけど大丈夫なのか?」
「社長の役員報酬って多すぎない?」
などと、社長が見て欲しくない数字に着目し出すのです。
そうなってくると
せっかく経営数字をオープンにしたことが
裏目になってくるわけです。
経営数字をオープンするためには、
会社のお金の流れについて
社員にある程度の知識を与えてからでないと
社長が望んでいない受け止め方をしてしまいます。
では、どのように社員に知識を与え
どのような流れで【会社も社員も喜ぶシナリオ】を
社員に伝えるのか?
その具体的なやり方を
次回のブログでお伝えしたいと思います。
お楽しみに(^^)